第13話「シュウカク2」
現在、四人は農業部の部室で作業服に着替えています。
「マリうちらのこと騙したなぁ。なんかおかしいなぁ思ってん体操着で集合って」
「ち、違うんだ。いま農業部は膨大な畑の収穫作業に追われていて人手不足なんだ」
「せかやからってなんでうちらが手伝うことになるん」
「その報酬に
「すいません。この間わたしがいっぱい食材ダメにしちゃったから」
ロティさんは申し訳なさそうに言います。
「ち、ちゃうで。ロティちゃんは呪いのせいもあるしな。マリがうちらに相談せんと決めるのに文句言ってるだけやから。ロティちゃんはなんも悪ないで」
「そうだロティ君。君は今日の収穫作業で前回の失態を挽回を出来るチャンスだとは思わないか?」
「た、確かに……」
「さっきうちがフォローしたばっかやのに」
「いいかロティ君。食材は命だ。その命を作るのもまた命。それを知るのもまた勉強。だから食材は大切に扱わなければいけない。それがお料理部の使命だ! やるぞ、野郎どもぉおお!」
「お、おぉおおお!」
「ロティちゃん騙されてんで」
「え、そうなんですか?」
「食材が大事なんはほんまかもしれんけど今マリは、皆を許可なく巻き込んだ自分を必死に隠そうとしてる」
「行くぞ、野郎どもぉおお!」
シーンとする中早くも作業服に着替えたポワレさんが言いました。
「私……楽しみ」
「よぉく言ったぞポワレ君。やはり君はお料理部の鏡だ!」
ポワレさんは恥ずかしそうに頬を赤く染めました。
「わたしも頑張りますっ!」
それを見たロティさんもやる気スイッチが入りました。
「ポワレちゃん。一緒に頑張りましょう」
「うん。頑張る」
「マリ。この健気な後輩に感謝しぃや。ほな私も頑張るでぇ」
「うんうん。なんと素晴らしい! それではみんなで楽しくぅレッツ、シュウカク!」
『シュウカク!』
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