第三章-3部 修正人以外の職業
すると、能力(これからはスキルと呼ぼう)を使った瞬間、視界が暗転し、次に光を見た時には、見ている景色が門を見上げている形になっていた。
「す..すげぇ...」
俺は思わず感嘆してしまった。
何故なら、俺が見ている景色は門の下にできている影の中から見えるものだからである。
そして、辺りを見るように視線を回そうとすると、木に預けている体ではなく、視線をどう移すかを頭の中で考えるだけで、視線を移す事が出来るので、周りから見れば、俺はただ木に体を預けているようにしか見えないので、とても便利なスキルだと思った。
辺りを見渡すと、ハル兄や門の衛士さん達が装備を構えているのが見えた。
どこか見やすい場所はあるかと門を見ていると、門の上に屋根付きの見張り台があるのが見えた。
「あそこなら上から見物出来るかも」
俺はそう考え、見張り台の影の中に移動した。
俺の予想は的中し、見張り台の影がぎりぎりある所から下を見渡すと、良く見える。
「もうすぐ来るぞー!」
俺が、見物席を確保したのとほぼ同時に、そんな声がした。
もうすぐ南の森の魔物が来るらしいので、俺は魔物が来るであろう方向を注視する。
すると、視覚よりも先に聴覚に情報が入って来た。
それは南の魔物であろう足音が
「ドカカッ」
というように聞こえてきたのだ。
馬?
足音からして馬みたいな走り方をする魔物だと感じた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます