第3話  My Memories Of You



My Memories Of You

女の子同士だと、どうして

こんなに、あけすけなんだろな、って


みんな、お互いに思ってるに違いないと


めぐは、思いながら



お風呂、温泉の湯舟から




空を見上げようと思っても




そこは、構内のお風呂場だから



目隠し代わりの片板硝子に


刻まれた模様の向こうに、ぼんやりと


夜の駅、構内を照らす照明が見えるだけ。





湿った木枠、錆びた木ねじ。




どこか、石炭がらの匂いがするような


古い駅には、独特の風情がある。




リサは、朧げに記憶がある。




この、お風呂場から

同じ景色を見上げたような思い出。





ひとりで、お風呂に入ったのかな?



それとも、おじいちゃんと一緒に

男湯に入ったのかな、なんて




想像して、ちょっと恥ずかしくなった(笑)。



幼い自分のヌードが、男たちに

見られていたのかな、と(笑)。



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る