額縁のわたしたち

春野骨

初めに

絵を描く私たちは

いつから絵を描いていたのだろうか

文字を綴る私たちは

いつから文字を綴っていたのだろうか

ちいさな亀裂が、大きくなって

いつの間にかバケモノになっていたが

いつから私たちは

バケモノになったのだろうか

誰の心にもいるバケモノ

誰の心にもいる私達

あまりにも未熟で憎いから

私はここに額縁を置いた。

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