第5輪 私は全属性使えるが期待の星じゃない!

自室謹慎4日目


暇すぎた...

あやとりもそんなに色々覚えてなくて途中までしか持たなかった

誰か助けて


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自室謹慎5日目


新しい魔導書が読める

これで昨日みたいな思いをせずに済む

内容


魔法を発動するには3つの工程がある

その工程とは詠唱、構築、発動である

詠唱で土台を作り、構築で魔力を練り、発動する

大体の人は構築で苦戦する

先ずは魔力を感じることから始めた方が上手くいく


とのことなので明日からは魔力を感じる練習を始めてみようと思う


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自室謹慎6日目


魔力を感じる練習をしたが、なんとなくしかわからなかった

ルナに聞いてみたけど、ルナはスキルがあったからそういうのはあんまりわかんないらしい

明日もやってみる


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自室謹慎7日目


魔力を感じることができた

どうやら血管を通っているようだった

このことをルナに言ったら明日魔術師総隊長に言って、練習を開始できるようにしてくれるらしい

今日で自室謹慎は終わりだから、明日からまた剣士練習場に行こうと思う

剣士総隊長が何もしてこなければいいんだけど...


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ガチャ


「ルナ、朝だよ、起きて」

「う~ん...おはようユリ」

「んむ」


...

慣れてきた自分が怖い...


「今日、いつもより長くない?」

「気のせいじゃない?」

「...」


まぁ、いっか


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「よぉ、新人」

「おはようございます」

「1週間どこでも見なかったがどうしたんだ?」

「総隊長を気絶させたことで1週間自室謹慎に...」

「それは災難だな...あれは総隊長も悪いんだがな」


そうなんだよね

あれって正当防衛だよね?


「前も思ったがお前の素振り特殊だよな」

「習ってた剣の形が違うので」


この世界には刀はあるのかな?


「なんていうやつだ?」

「刀です」

「う~む...俺はあんまり武器について知らないから何とも言えないが、ドワーフ達なら何か知ってるかもな」


ドワーフ!

ルナに会えるか聞いてみよ


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「ドワーフ?ちょっと代表に聞いてみる」

「わかった」

「そうそう、リフィシアはいつでも練習来ていいって」

「ホントに!?」


やった!これで魔法の練習ができる!


「交互に行こっと」

「あの2人...奪わないよね...」

「何か言った?」

「ううん、何も」


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「期待の星、待ってた」

「総隊長自ら出迎えって大丈夫なんですか?」


私、人魔なんだけど...


「大丈夫、期待の星だから」

「期待の星って大袈裟な」

「複数系統に適正がある人は1人もいなかったのに全部に適正があるのを期待の星以外になんて呼ぶの?」


えぇ...

もしかして神様のせい?


「まぁ、別にいいですけど、期待の星って呼ばれるのはちょっと」

「じゃぁ、名前で呼ぶから私のことも名前で呼んで」

「わ、わかりました」


なんだろう...

かなり重要な人達を名前で呼んでるような...

魔王とか魔術師総隊長とか...


「ついてきて、私が直々に魔法を教えてあげる」

「え!?」


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...

何この好待遇...


「この魔道具は構築の練習に使えるから、詠唱の練習が終わったら好きにつかっていいよ」

「もし、魔法を発動するならあの案山子に撃って、対魔法を付けてるから」


そう言ってリフィシアさん行っちゃった

直々に教えるって言ってたよね?

まぁ、いっか


「詠唱...詠唱...」


う~ん...先ず、属性決めちゃお

どうしよ...

火...水...風...地...雷...毒...光...闇...

う~ん...


「酸?」


なんで酸が出てきたんだろう?


「アシッドバレット」


ビシャッ

ジュゥゥーー


「え...」


詠唱無し、構築練習もしてない、対魔法なのに壊した(溶かしたって言った方がいいかな?)

これはどうなんだろ?

まぁ、気にしてても仕方ない

他にもやってみよ


「アシッドアロー」

「アシッドブレス」

「アシッドブロウ」

「アシッド――」

「アシッド――」


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「これはどういうこと」

「はい...すいません...」

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