自分以外の悪は認めない……。
魔性の名を欲しいままにする伯爵とその執事たちの言動の一つ一つが艶やかで、玲瓏で、濃密で……色々な意味の鳥肌が立ちます。
特に、殺陣シーンが素晴らしい。
残酷ですが美しいです。何故って、彼女らは「罪」という概念すらを凌駕して、むしろそれは「薔薇に触れれば怪我をする」というような、ごく当たり前の事実だと納得させてくれるから。
ページを開いたら最後、誰もが二度と這い上がることの出来ない深みに落ち込むことでしょう。しかし断じて躊躇うことなかれ。
ぜひ、この美形たちの歪な愛と欲望の物語に酔いしれてください。