屋上で愛を叫んだら次の日から幼馴染の態度が激変したんですが…。
78姉さん
第1話 幼馴染
濃い藍色に染まった空に綿あめのようなふわふわとした雲が浮かんでいる。日が照り付ける中俺は一人で弁当を食べていた。なんで一人で食べているかって?そりゃ友達がいないからに決まっているでしょうが。なんでろう涙が出てきた。最近は、先生に怒られたり、幼馴染の加藤凛にも…。
「陰キャキモすぎ」
と言われたばかりだ。それは自分でも分かっている。でも、いざ相手から言われるとすごく傷つく。しかも、凛から言われたので余計に傷つく。なぜなら、俺は凛が好きだから。いつからだろう。もう10年以上も片思いしていると思う。叶わぬ恋だと分かっていたとしても凛のことは嫌いになれない。恋愛パワーってのは、本当にすごいな。あ、でもここで勘違いしないでほしい…
“俺は決してMではない”
ということ。こんなこと言われてもまだ好きなのは、自分でもなんか変な気持ちになるが、それだけ俺は彼女に惹かれている。幼いころ俺に見せてくれたあの笑顔は今でも忘れない。
俺は、ふと弁当を食べていた手を止め、屋上から見える景色を眺めた。俺が昔、凛と遊んだ公園。毎日一緒に通っていた幼稚園。そして凛の家。何から何までが懐かしい。
「もう変わっちゃたんだな」
悲しみの混じった溜息をこぼす。でも、やっぱり俺は凛と幼いころのように一緒に笑っていたい。俺はここ最近の疲れやストレス、凛にあんなこと言われてしまった悔しみをこめて、そして何より凛への愛情をこめて叫んだ…。
「俺は,,,,,,凛のことが、大好きなんだぁぁぁ!!!」
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