Middle05―緊張感のない冒険者達
フッドとの戦闘を終えた冒険者達。引き続き蛮族のねぐらを探して北の森を進んでいく。
GM:では、PC2のエルゼンさん。イベント決定のダイスを振ってくれるかな。
エルゼン:了解。えーっと、4。
GM:4は何も起こらないね。
エルゼン:よしよし。また戦闘とか言われずに済んだ。
GM:次はPC3のタービンさんどうぞ。
タービン:よし、3の目が出たよ。
GM:なるほど。追加でもう一回ダイスを振ってくれるかな。
タービン:なんだと。次は5。
GM:なるほど。なるほど。
タービン:もしかして、魔香草の群生地か!?
エルゼン:呪われた品が落ちてるかも。
ベルク:いやいや。
GM:皆さん、危険感知判定をお願いします。
ベルク:どうして。
タービン:うわぁ。
GM:タビットである君には第六感がある。
タービン:そうだった。
ドジソン:僕は平目だよ……
【判定結果】
エルゼンが出目7で達成値10。
テオドールが出目7で達成値10。
タービンが出目7で達成値15。
(その他、平目につき省略。)
GM:では、タービンさんは木と木の間に明らかに引っ張られた糸のようなものを見つける。
タービン:「何か糸みたいなのがあるよ。」
GM:引っ張たり切ったりすると明らかにやばいことが起こるのは分かっても良いでしょう。
ベルク:「わぁ、ほんとっすね。」
タービン:「焼いたほうがいいかな。」
ドジソン:「い、いや。迂回して放っておこうよ。」
タービン:「そうだね。じゃあ、ここは避けていこうよ。」
GM:では、迂回して進んでいく。次はPC4のドジソンさん、ダイスどうぞ。
ドジソン:あ、やばい。また3だ。
GM:先ほどと同じくもう一回。
ドジソン:えっと、1だね。
GM:なるほど。それじゃあ、ドジソンさんのみ危険感知判定どうぞ。
ドジソン:ええ!?僕平目だよ。
【判定結果】
ドジソンが危険感知判定を平目で行い、出目7で達成値7。
GM:まあ、無理だよね。ドジソンさんは歩いていると金属を踏み抜き、激痛が走る。
ベルク:撒菱かな。
GM:いやいや。俗に言うベアトラップ、トラバサミだね。
ベルク:ひ、ひえ。
GM:2d+3の物理ダメージです。
ドジソン:結構でかいよ(笑)。
GM:自己責任ダイスで。
ドジソン:えーっと。6ゾロで15ダメージ。痛いよ!
PL一同:(笑)
シア:ぼ、防護点は適用されるから。
エルゼン:なぜここで6ゾロを出した。出すところ違うんだよな。
テオドール:相当えぐいトラバサミだな。
GM:これは自分で6ゾロを出すのが悪い。
シア:「サルドール君、大丈夫?」
ドジソン:「大丈夫に見える!?」
シア:「大丈夫じゃないね。しょうがないな、治療してあげるよ。」
ドジソン:「えっ、君何かできるの。」
GM:まるで何もできないかのような言い方。
シア:「ひどい。そんなことを言うなら治療してあげない。」
ドジソン:「ち、ちがうよ。僕は君のことをまだ知らないからさ。」
タービン:「確かに誰が何をできるかなんて詳しくないからね。」
シア:「仕方ないなぁ。治療してあげる。」
【判定結果】
シアが魔法行使判定を行い、出目7で達成値11。
威力決定は出目9で9点回復。
ドジソン:「あ、ありがとう。」
シア:「お母様が神官だから、ちゃんと神聖魔法を使えるのよ。」
ドジソン:「いやぁ、シアさんは村での聞き込みも上手だったし、凄いなぁ。」
GM:治療も終わったところで、次はPC5のシアさん。ダイスどうぞ。
シア:よし、出目は1だね。
エルゼン:エネミーだ!
GM:大丈夫。同じイベントは2回も起こらないよ。
エルゼン:よかった。
GM:というわけで、薬草の群生地を見つけることができる。どうやら救命草のようだね。何個獲得できたかどうか、ダイスどうぞ。
シア:はーい。出目は4。
GM:では、救命草を4個獲得だね。
シア:「沢山取れたけど、誰か必要かな?」
テオドール:「救命草か。一応心得はあるが。」
シア:「じゃあ、テオくんに預けておくね。私じゃ使い方が分からないから。」
タービン:「それが煙草の材料だったら分かるんだけど。」
テオドール:「怪我を治療したいときは言ってくれ。戦闘後などは魔法より救命草のほうが消耗が少なくて済むだろう。」
エルゼン:「さっき凄い怪我人がいたような……」
GM:最後のPC6のテオドールさん。ダイスロールどうぞ。
テオドール:うむ。出目5だ。
GM:5は何もないね。
テオドール:平和だな。
GM:というわけで、蛮族のねぐらに到着だ。洞穴に急造で付け足した程度の粗雑な扉が見える。
テオドール:そうだな。ベルクにはやらせないと思うので、斥侯の心得のあるエルゼンとこちらで扉を開けようか。
エルゼン:「お邪魔しまーす。」と開けます。
テオドール:えぇ……。掛け声はともかく、二人で開けるよ。
GM:扉を開けると通路が見える。見た限りでは一本道だ。
ドジソン:中に灯りなどはありますか。
GM:本来蛮族は暗視を持っているので灯りは必要ないのですが、住むところだからか最低限の松明はあります。見えなくもないという程度ですね。
テオドール:「灯りは必要なさそうだな。このまま進んでいくか。」
ドジソン:「だ、大丈夫なのかなぁ。」
シア:「気を付けて行こうね。」
ベルク:「そうっすね。」
GM:通路を進んでいきますか。
テオドール:進んでいこう。
GM:では、通路を進んでいきますと、途中で枝分かれしている道を見つけます。真っ直ぐの道は先ほどと同じく松明によって照らされています。対して横穴のような道は真っ暗です。
エルゼン:つまり、真っ直ぐの道のほうがよく使われている道なのかしらね。
GM:どう解釈するかは冒険者達次第です。横穴はもちろんですが暗視がないと判定にペナルティ修正が掛かります。
テオドール:「鎧と剣だけでこちらに来たから、松明は持っていないな。誰か持っているか?」
タービン:「ライトという魔法があるよ。」
テオドール:「そういえばそんな魔法があったな。」
タービン:「それを使えばあっちにも行けるはずだよ。」
シア:「便利だねー。」
テオドール:「では、どちらに向かおうか。」
シア:「灯りがあるほうは順路っぽいよね。せっかくだし、暗い方を見てみたいな。」
テオドール:「そうだな。では、明るくする魔法をこの剣に掛けてくれ。いざとなれば鞘で隠せるからな。」
タービン:「はーい。」魔法行使判定も問題なく成功したよ。
エルゼン:ピカー。
GM:テオドールの半径10m範囲はペナルティ修正が無くなったね。
シア:「おー、きれい。」
テオドール:「これで先が見えるようになったな。」
タービン:「そうだね。」
ドジソン:「でも、向こうからこちらがバレちゃうんじゃない?」
テオドール:「そもそも向こうは暗い所からでも見える目を持っているからな。明るくしなくても、向こうから丸見えというわけだ。」
ドジソン:「な、なるほど。」
タービン:「わざわざ向こうの得意な土俵で戦う必要はないと思うよ。」
ドジソン:「凄いなぁ。皆詳しい。」
GM:じゃあ横穴を進んでいくでいいんだね。
テオドール:それで問題ない。
GM:暗い道を進んでいった皆さんはまた扉を見つけます。
エルゼン:うーん、罠がないか調べたい場合は何の判定だろう。
テオドール:その場合は探索判定だな。
タービン:一応、センスマジックで魔法が掛けられていないか調べることもできるけど。
テオドール:うーん、今回の蛮族がわざわざ扉に魔法を掛けているとは思えないんだよな。
タービン:まだレベル帯がね。
テオドール:それなりに知性のある蛮族ならあるかもしれないけど。フッドなんだよなぁ。
タービン:そうだね。
ドジソン:間違えると全部死亡フラグだよ。
タービン:(笑)
エルゼン:とりあえず判定だ。
【判定結果】
エルゼンが探索判定を行い、出目4で達成値7。
エルゼン:出目ぇ。
GM:うーん、たぶん無いんじゃないの(笑)。
エルゼン:「お邪魔するわよー。」ガチャ。
ベルク:(笑)
GM:今普通に開けたな。
シア:開けちゃったねこの子。
GM:ふーん。エルゼンさんは精神抵抗力判定を行ってくれるかな。
【判定結果】
エルゼンが精神抵抗力判定を行い、出目6で達成値11。
GM:11ならばよいでしょう。何事もなく開きました。
エルゼン:よかったよかった。
GM:中は引き続き暗い場所ですが、広い部屋となっています。端のほうでは先ほど戦ったフッド達が眠っているみたいですね。アローフッドとダガーフッドがそれぞれ2体ずつ。
エルゼン:判定失敗してたら起きてたね。
GM:当然だよ。達成値が10とかなら問答無用で起きてた。なにせ、普通に開けたからね。
テオドール:ばかものー!
エルゼン:だって人の家に入る時は言わなきゃいけないって教わったし。
タービン:ヒトじゃないから言わなくていいんだよ。
GM:とりあえず、ここは蛮族達の仮眠室のようですね。簡素なベッドが並んでいます。さらに、奥には扉があります。
テオドール:「蛮族が眠っているようだが、どうする。」
ドジソン:「ど、どうしよう。」
シア:「スルーするわけにはいかないんじゃないかな。」
タービン:「下手にスルーしたら後ろから挟まれそうだよ。」
テオドール:「万が一起きたら厄介だからな。」
エルゼン:「他で戦闘が起きた時にも起きてきそうだよね。」
ベルク:「今のうちにやっつけちゃったほうがいいっすかね。」
テオドール:「ならば、闇討ちを仕掛けたほうがいいだろう。」
エルゼン:これ、攻撃を仕掛けたら戦闘になりますか。
GM:それは当たり前よ。アサ〇ンク〇ードみたいに、アサシンキルのボタンは出てこないから。
テオドール:闇討ちを仕掛ける場合、どのような判定になりますか。
GM:必ず先攻で一人ずつ手番を行うことができて、命中力判定などは自動成功で行きましょう。もちろんですが、近接攻撃を行った場合は乱戦状態となります。
エルゼン:魔物側はどうなるの。
GM:魔物側の手番は転倒状態からの開始です。
エルゼン:なるほど。
テオドール:とりあえず、全員攻撃はしちゃえるんだね。
GM:そうです。簡単に言えば、必ず先制で攻撃してしまえる状況。
テオドール:どうする、ワンパンで行けそうかな。エルゼンはもちろんワンパンだろうけど。
エルゼン:自動失敗が出なければワンパンだと思うよ。
ベルク:自動失敗を強調したね(笑)。
GM:とはいえ、向こうに手番が渡っても転倒状態だからほぼ当たらないと思う。アローフッドは遠距離攻撃ができるから後衛に攻撃が飛んでしまうかもしれないけど。
テオドール:アローフッドさえ殲滅できてしまえば、あとは消化試合になるな。
ベルク:やっちゃいますか。
(自動失敗はなく、無事に闇討ちは成功。蛮族を殲滅することができた。)
シア:「みんな、お疲れ様。」
タービン:「お疲れ様。これでボクの煙草代ぐらいは稼げたかな。」
エルゼン:「さすがに貴方の吸ってる本数は稼げてないと思うわ。」
タービン:「じゃあもっと稼がないとね。冒険の前には三箱持ってきたはずなのに、もう僅かしかないんだよ。」
ベルク:「吸い過ぎではないっすか。」
ドジソン:「えっ、もう終わりじゃないのかい。」
テオドール:「いや、この蛮族達を指揮するボス格がいるはずだ。それを倒すまでは帰れないぞ。奥にも扉があるようだし、こちらも調べよう。」
ドジソン:「そ、そんなぁ。」
エルゼン:「あ、わんわんわん。」
ベルク:獣変貌忘れてたなこいつ。
タービン:「それ早く解除したほうがいいよ。何言ってるかわかんないし。」
ベルク:「実際、それ何言ってるっすか?」
エルゼン:「わんわんわん。」
ベルク:おい。
テオドール:喋るどころかこちらの言葉も通じなくなってしまった。
(次回も引き続き、蛮族のねぐらの探索となります。)
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