第3話 お姫様のように
私はとりあえず、ルナちゃんを追いかけるために廊下を走った。
しかし、ミランダさんと話していたせいで、肝心のルナちゃんがどちらに曲がったかを見逃してしまっている。私はT字の曲がり角で、どちらに行こうかと考えているとふとあるものが目に入った。
ぽつぽつと、ところどころカーペットにシミがある。
これは……
おそらく、ルナちゃんのネグリジェから滴ったおしっこの跡だ!
これをたどれば……
私は下を見ながら走った。
そうして、とある部屋の前にたどり着く。そこは全王女のお部屋だった。
私は軽くドアをたたいてからゆっくりとドアを開ける。
日差しが差し込むその部屋の中、ベッドで腰かけているルナちゃんの姿が目に映る。
「る、ルナちゃん。大丈夫ですか? お風邪をひいてしまうので、おふろはいりましょ」
私はなだめるようにそう言った。
「リア…… 私、こんなのでいいのかな。こんな王女でいいのかな。たとえ体が弱かったとはいえ、あれほどまで華麗に指揮をするお母様のようになれるのかな」
ルナちゃんはとてもしょんぼりとした様子でぼそっとつぶやいた。
「いいに決まってるよ!!」
私は声を大にしていった。それにいつもなら敬語を使うのにもかかわらず、敬語も忘れていた。
ルナちゃんはぴくりとうつむいていた顔を上げて私の目をじっと見た。
「リア…… やっと敬語なしで言葉をかけてくれた…… ありがとう」
ルナちゃんは私のほうを見ながらにっこりとほほ笑んだ。しかし、その笑顔はどこか切なそうで、同時に朝日がルナちゃんの目元にある一筋の涙の跡を照らしていた。
「ルナちゃん。お風呂……はいろ?」
「う、うん……」
私は細くつややかで真っ白な手を握り、一緒に浴室まで歩いた。
脱衣所につき私たちは服を脱ごうとする。
「ね、ねえリア…… おしっこのせいでネグリジェが引っ付いてきて全然脱げないの。手伝って……」
私はネグリジェの裾を持ち上げルナちゃんの体に当たらないようにした。
私の手にはおしっこでぬれたネグリジェの感触が伝わってくる。それも、出たばっかりの温かいものではなく、すでに冷えているもの。
おしっこに触れていることにはなるが別にいやではなかった。むしろどこか心がきゅんとする感覚があった。
「じゃあ私は今からお洋服を脱ぐので、お体を冷やしているルナちゃんは先にお風呂に入っててください」
「あ! また敬語に戻ってる! やめてよね! お風呂でお説教してあげるから早く来てね」
そう言ってルナちゃんは大浴場の湯気に包まれ姿がぼんやりとしか見えなくなった。
さて、私も早く脱いで、お風呂に……
その瞬間、とあるものが目に入った。それはおしっこでぬれたルナちゃんのネグリジェだった。
私はなぜか恐る恐る手を伸ばし、ルナちゃんのネグリジェをつかむ。
そして私はなぜかそれのシミの部分に鼻を近づけ、臭いを嗅いだ。ツーンとした臭い。でもなんだかいやじゃない。とうとう私の口がシミに当たり、私はその部分を唇でつまみ、すった。
ジュジュという音と同時にかすかなしょっぱさと後からくる苦みが私の味蕾を刺激する。
気が付けば鼓動はとても早くなっていた。
だめ、こんなの私変態じゃない……
早くお風呂に入らないと、ルナちゃんが待ってるんだから……
私はそう思いながら私のネグリジェを脱いだ。
あとはショーツを脱いでお風呂に入るだけ。しかし、そこで私に魔が差した。
着たい。私はおしっこでぬれたネグリジェを手に取りながらそんな心の声を聞いた。
ここまでくれば私はもうおかしくなっていて取り返しがつかなかった。
私はルナちゃんのネグリジェに頭を通し、身を包んだ。
ぺたりと張り付くおしっこの感触が気持ち悪いようで気持ちがいい。
そういえばさっき、ルナちゃんはこんなポーズをしてたっけ、と私は思い返した。
私はさっきのルナちゃんがしていたように手を股に当てて、もじもじとしてみる。
すると、なにかの条件反射なのか、自然とおしっこがしたくなってきた。
いや、確かに起きてからおトイレに行ってないんだけど、だからといってもこのタイミングで……
もう濡れてるし、私のおしっこで濡らしたとしても……
そんなことをしてはだめよと囁く天使。いや、ばれないんだからやっとくべきだとつぶやく悪魔。
そんな中私は悪魔に心を決められた。
私はたくさんあるバスタオルの中から、一枚を取り出し、床に広げた。
そして私はその上に立ち、さっきと同じようにもじもじとしたポーズをとる。
まただ。また自然におしっこがしたくなってきた。
そうして私はおしっこの出口の力を抜いた。
すると、かぁっとショーツの中が温かくなり、次第にさっきルナちゃんがした時のようにぽたぽたと滴り、カーペットに見なしたタオルが吸収していく。
ルナちゃんのおしっこでぬれていたが冷たくなったネグリジェも再び温かくなっていく。ネグリジェを突き抜けたおしっこは私の前押さえしている手を温める。
太ももを伝い落ちたおしっこのせいで私の足元のバスタオルはもうびしょびしょだ。
「この感覚……懐かしいような気が……」
次第にしゅぅというおしっこの音も収まっていき、勢いが弱くなる。
そして、完全におしっこが止まった。すると、おしっこが放出され体温が下がったせいか、私はぶるっと体を震わせ、ルナちゃんと同じように一歩後ずさりをする。
すると、ぐじゅっと同じように音を立てた。
「お、お漏らししちゃった」
お姫様になった気分でそう呟いてみたりした。
この脱衣所にはおしっこの臭いが漂っていて、その匂いが余計に私をゾクゾクさせた。
私は私とルナちゃんのおしっこでぬれたネグリジェを脱いで、浴室に向かった。
今度はネグリジェが背中に当たっても冷たく濡れた感触はなく、あったのは温かく濡れた感触だった。
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