毒入りチョコレート事件

 ☆STEP 1


 アントニイ・バークリーの傑作。推理合戦の面白さとミステリなんてのはお遊びなんだという余裕みたいなものを存分に味わえます。

 では、英訳作業に入りましょう。

 まず「毒」は【poison】。「入り」の部分もこれに含まれるでしょう。チョコレートはスペルに自信がありませんが【chocolate】とします。

 問題は「事件」。ミステリにはおなじみの単語ですがパッと出てこない。しばらく悩んで【case】じゃないかと思いつく。ヴァン・ダインの長編シリーズは確か【case】で統一されていたような気がします。未解決事件はコールドケースですし。

今回は大外しせずに無難にまとまりそうな予感が。




 ☆STEP 2


 というわけで……


 “The Poison Chocolate Case”


 で、どうでしょう?




 ☆STEP 3


 正解は……


 “The Poisoned Chocolates Case”


 ……でした。



 ほぅほう。危惧したとおり、面白くもなく勉強にもならない仕上がりでした。【poison】ではなく【poisoned】と【ed】をつける必要がありました。そして、【chocolate】は複数形。確かにそうです、チョコは一個ではないので。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る