緋色の研究
☆STEP 1☆
二回目はホームズです。しかも、世界一有名な私立探偵の初登場作。
まず「緋色」は【scarlet】でしょう。「研究」は【study】。なぜこんなにスラスラいくかということに、少し説明というか、弁明というか言い訳が必要でしょう。
白状しますと、私の持っているホームズコレクションの一つ、古い創元推理文庫版『緋色の研究』(コナン・ドイル著/阿部知二訳)の裏表紙には、『緋色の研究』が掲載された「ビートン」誌のクリスマス号とおぼしき表紙が出ています。ここにばっちりと原題が出ていて、頭に刷り込まれています。
そうでなければ、【scarlet】も【study】もすんなりとは出てこないでしょう。とくに【study】は「勉強」という意味で出てきても、もう少しかたい印象のある「研究」という語とは結びつかないはず。
二回目にして早くもズルとは、ちょっとないんじゃないのか、という不満の声も聞こえてきそうです。弁解に弁明を重ねますと、実はホームズは別の作品を用意しておりました。ところが企画の狙いとは別のところで笑える展開になってしまい、しばらくお蔵入りさせることになったわけです。
エクスキューズはここまで。回答にまいりましょう。
☆STEP 2☆
The Study of scarlet
で、どうでしょう?
☆STEP 3☆
正解は……
A STUDY IN SCARLET
でした。
Theじゃなくてaですか。ofではなくinですか。
ふーむ。このあたりが解説できれば、英語系の読み物として充実するのでしょうが、残念ながら語学力がありません。「~の」をなにがなんでもofですまそうというのは、安易すぎることはわかりました。
前置詞の使い分けをきっちりできたら、英語力があがるんだろうな、と感じました。
せっかくなので「研究」で辞書をひくと【study】のほかに【research】や【investigation】なんて単語も出てきました。
ちなみに話題にあげた文庫本は奥付によると、1986年5月9日48版、初版は1960年8月12日。カバーは日下弘さん。
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