第74話 日常
公園で純粋無垢な子供と一緒にお医者さんごっこやオママゴト、水風船投げで濡れた制服、追いかけっこでバルんばるんと揺れる胸を眺めるなど、俺がカナタにセクハラ(意味深)をして恥じらう彼女の横顔を見て何気なく歩く。
小腹がすいたので、パン屋へと向かう。
パン屋で俺は総菜パンを食べながら、焼き立てパンをカナタと食べる。
カナタのほっぺについた食べかすを俺は指でとってそれを食べると彼女は。
「あ、ありがと…………っ」といって赤面しそっぽを向くのだった。
いやぁ、いいですね。
その後の帰り道でも図書室から借りた心理学の本のセクハラな答えをいいながらからかったり、眼鏡やペンダントを一緒に眺めたり、ポッキーゲームを下校中に行ったりした。
思い付きの変態なぞなぞだったり乳首当てゲームをしたりした。
こうした何気ない時間が俺の乾いた心を癒してくれる。
こんなりそうな彼女を俺は誰よりも大切にしたい。
そう思える日々でとてもかけがえのない日々だった。
いつしか、俺は彼女の体だけでなく、全てがいとおしくなった。
そんな日々にもいつか終わりなんて来るんだろうか。
そんなのは嫌だ。
そう物思いにふけりながらしばしお互いに無言で歩いていると、彼女は気まずそうに話題を切り出す。
「もうすぐ、ソウタ、卒業だね」
「ああ」
「大学受験、うまくいきそう?」
「余裕だ」
「よかった」
「ねぇ、ソウタ」
「ん?」
「私、引っ越すことにしたの」
そうして彼女は突然の告白をするのだった。
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