第34話 映画館デート その2 後編
普通に面白いなぁとおもった。
話も分かりやすいし。
レジェンド声優ばっかりだけどカナタの声の存在感もはっきりとしている。
最後なんてかなり胸熱な展開だった。
誰かの視線を感じるが、まぁいいだろう。
視聴後。
「ど、どうだった?」
「面白かった」
「そ、そう、よかった」
「やっぱり、すごいよなぁ」
「…………何が?」
「働きながら、俺と一緒に付き合ってさ」
「あ、ありがと」
はにかむ彼女と手をつないで、俺は映画館内を歩いて、近くのショップでグッズを購入した。
もちろん、カナタの演じたキャラばかりだが。
「あ、ありがとう」
「まぁ、本人の方が100倍可愛いけどな」
「うぅ」
※ ※ ※
映画の上映中。
カナタはソウタの横顔を見ていた。
男らしい顎のラインとのどぼとけ。
服越しからわかる鍛え抜かれた肉体をカナタは見つめていた。
カナタはそっとソウタの手を握ろうとする。
恋人らしく、自然にやろうとするが、映画に興奮したソウタが思わずカナタの手を握る。
その力強さと強引さに赤面し、恥ずかしさで悶絶する彼女。
伝わる彼の体温に徐々に心臓をバクバクとさせる。
そして一人悶々とした時間を過ごすのだった。
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