第137話 声帯炎患ってます

 先週、酉の市に行き、高校時代の同窓生と屋外で長話したら翌朝、声が出なくなっていた。


 これは……二十年前に風邪ひきながらも浦和レッズの試合にてフルタイムで声援を送り続けて、声がしわがれた時と同じ感覚である。あのときは「声帯結節」という診断でにんにく注射を打ちながら二ヶ月くらい治療した。


 しわがれ声で休暇連絡をして(声で一発で信じてもらえた)、職場近くの耳鼻科に行く理不尽をする。

 なぜかというと、地元の耳鼻科は後遺症でも咳のある方はダメと受診拒否されたため、仕事帰りに職場近くの耳鼻科にて中耳炎の治療したという理由だ。


 で、顛末を話し、声帯を見たら結節はないものの、見事に腫れ上がっている。そこだけ拡大しましたという腫れ具合。


「屋外で長時間話をされたということですから、雑菌が入って急性声帯炎になってますね。前回の中耳炎用の抗生物質は弱いですから変えておきます」


 帰り道に楽天にて「声帯炎です」の缶バッジをポチり、風邪の一種だろうと帰って寝る。実際、「炎」が付くので発熱が起きやすい体質である。中耳炎のときも痛みより発熱があったからカロナールを処方された。


 人には「コロナ後遺症で喉が大変なのに弱り目にたたり目ね」と言われたが、逆説的に考えれば一番弱ってる部分にウイルスなり雑菌に攻撃されてしまったのだろう。


 はたらく細胞風に言えば毎日白血球さんとマクロファージ姐さんが戦っているので、鼻水も喀痰も黄色い。トローチはなんで一日四個までなんだ。足りないから、あとは気休めのはちみつ飴を舐めて寝るときもマスクして潤いを保つようにしている。


 加湿器は出してあるけど、洗ってない。夫はそういう機械には疎いので掃除しない。


 パソコンは詳しいが、ズボラ生活長い&不要な家電には疎いので加湿器、空気清浄機、布団乾燥機は門外漢。ドライヤーも使わない。


 ついでに言うと、共用部分はともかく自室やリビングの片付けできていないところの見えるゴミも掃除機を使わない。


 濃厚接触者は嫌だと別室に布団持ち込んで寝てるけど、布団を干しているところやその部屋の掃除機かけているところはあまり見ない。


 梅雨時用に布団乾燥機買ったら「無駄な物を」という顔された。私の金で買ったんだ、文句言うな。


 そういえば、私はダニアレルギーあるのだけど、自分の寝てるスペースも片付けが出来る体力無いから掃除機かけられず悪循環である。


夫は例の虎ノ○ニュースの後番組(後動画?)観ながら「自分の身体なんだから、早く寝なさい」とは言うものの、前々回のお話に書いた風邪を移されたのでは無かろうかと疑惑が拭えない。


 まあ、自分は風邪がゆっくりと進行するタイプなので証明は難しいが。


 そして、夫は今も咳がひどいが無自覚である。現実を認めさせるのはカルト信者にインチキと真実を告げるのと同様に無駄である。

 本人が強烈なバイアスと信条に凝り固まっているからだ。一言で言えば「強烈な頑固頭」。


 陰謀論者は中高年層が多いのも言わば「頭の固い世代」。精神心理学の発展を待つしかないのか、ロボトミーのように外科的解決を待つしかないのか。


 いや、ロボトミーは今や廃人になると禁忌であるが、発明当初はあらゆる精神疾患や知的障害などの夢の治療法だったという(「禍の科学 正義が愚行に変わるとき」日経ナショナルジオグラフィック刊より)恐ろしや。



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