第19話 番外編・悪口が増えた夫に妻、一つだけブチ切れる
夫はいろいろなものが嫌いだと毒づくことが増えた。世界的に問題になっているロックダウンによるDVの前兆なのか、男性更年期も怒りっぽくなると聞いたからそれなのか。いずれにしても医者嫌いなので受診は散々言っても拒否される。
いびきがひどいから呼吸器科行けと暮らし始めてから何年も言っているが嫌がる。睡眠時無呼吸症候群かもしれないだろと一度だけ行かせたら、単なるいびきの治療はしてない、睡眠時無呼吸症候群ではないとの診断。「そら見ろ」とばかり居直り、ますますいびき治療しなくなった。
「私が眠れない」と言っても「ふーん、大変だね」と他人事。
あまりにも自分中心なのでASD(アスペルガー症候群)も疑っているが、これも連れて行った病院がハズレで「なんとも言えない」と玉虫色の診断をし、グループセッション治療という的外れなものをされた。これも「意味が無い」と行かなくなった。
ASDの専門病院はADHDよりはるかに少ないからまたどこか探すのは困難であるし、見つけても行きたがらないだろう。
閑話休題、とにかく悪口言う対象のひとつにNHKがある。お約束の受信料に不満、報道内容に不満、とグチグチうるさい。
そして私はある時ブチ切れた。
「あのなあ、私はJリーグが好きだ。初期のJリーグバブルがはじけて民放が次々と中継を引き上げ、サッカー番組も『スーパーサッカー』しかなくて、それが命綱だったJリーグ冬の時代がかつてあった。
そんな中、唯一中継をしてくれたのはNHKだ。だからオールドサポーターはNHKに恩がある。これ以上NHKを悪く言うなら、『よろしい、ならば戦争だ』を宣告する」
……とりあえず悪口の頻度が下がりました。レッズサポーターを敵に回すべからず。私もJリーグ中断が続いて禁断症状が出ていたのだ。
私にとっての地雷はサッカー及びJリーグである。
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