第14話 動画にのめり込む夫、戸惑いながら情報収集を続ける私

 続けて見てる方は違和感覚えたかと思います。


 落ち着いて考えたら、時系列が乱れてたので一部を一旦非公開にしました。順を追ってまた公開します。失礼しました。


 梅雨時になり、毎日蒸し暑くなってきた。布製マスクだからある程度通気性はあったが、蒸し暑く、メイク汚れを落とすのも大変なので、元々手抜きメイクだったのが更に手抜きになった。ズボラなので下地兼日焼け止めのBBクリームとファンデ、シミ隠しのコンシーラー、口紅だけだったのが口紅省略。ファンデもマスク周辺に塗らないか無色の日焼け止め塗るだけになっていた。

 女を捨ててるなー。


 で、相変わらず夫はノーマスク。「お願いだから付けて。夏用布マスク買ったよ」と言っても「やだ」、「私や会社の人にうつすつもりなの」と言っても例の安全性バイアスで「うつらないから大丈夫」。

「その根拠はなんだ」と聞いても「コロナコロナと騒ぎすぎ、君も過剰反応なんだよ」とはぐらかす。

 なんだか、子育てしたことはないが二歳児の「イヤイヤ期」を連想させる。

 何をさせようとしても「イヤー」ばかりで母親の精神を削る魔の期間。子供なら一過性だが、大人のイヤイヤ期は先行きが見えない。

 私は本を買ったり、借りたりして、ネットなどでもウイルスの歴史などを収集していた。新聞ももちろん、テレビでもワイドショーではなくニュース番組、コロナウイルスの科学的検証番組(門外漢のはずのノーベル賞受賞者が出てた時はさすがに疑ったが)、ダイヤモンドプリンセス号でのドキュメンタリーと多様に見た。

 看護師のハマダさんにも度々聞いていた。彼女も公立病院なので守秘義務がある。でも、正しい手洗い、気をつける点など正しい情報を教えてくれた。

 そして、看取る患者も出てくることも。そう、コロナ指定ではなかったのが、彼女の病院も患者受け入れを始めていた。


 一方で、毎日のように夫は〇〇〇(地名が入る)ニュースや解説系YouTuberを見るようになった。解説系YouTuberは例の早口が耳障りであったが嫌でも聞こえてくる。


 聞いてて思ったこと。


「ただの個人的な感想じゃん」


 YouTuberという肩書はあるけど、専門性がある訳では無い。ジャーナリストでも医療関係者でもない。そんな人達が「大統領選に新たな疑惑が出てきました」やら「コロナウイルスが強毒化したようです」などと言っても信用出来るものか? 演説が打ち切られたとかも該当の映像を出さない。肖像権だか著作権が絡んでいたのかもしれないが、映像を見られれば単なる放送事故なのか、あるいは演説が過激になって打ち切ったとか視聴者に検討させようとしない。


 ジャーナリストだってピンキリである。戦場ジャーナリストとして売り出していた人は実は一度も戦場行っていなかったなんて話もある。

 評論家だって資格がある訳では無い。つまりは「大衆にウケを狙ってハキハキと喋り、断言する人」なだけだ。

 まあ、中には「いかがでしたか? これからの展開に期待です」なんてゴミブログみたいな締め方するYouTubeもあった。


 なんでこんなに知ってるのかと言うと夫は風呂場にまでタブレット持ち込んで観ていたからだ。

 ド近眼の私には画像は見えなかったが、聞こえてくるのは「コロナウイルスは生物兵器である」「漏れたのは事故だが世界中の混乱に乗じてあの国は経済的に世界を牛耳ろうとしている」「アビガンは治療薬なのに治験ばかりなのは中国の圧力ではないか」と怪しいことばかり垂れ流していた。


 光熱費節約のために一緒にお風呂入ってるが、YouTube再生の時は早めに出ることにした。


 そう言えば一時期、日本の芸能人がアビガン推ししていたが、その頃には中国は論文を取り下げていた。その二ヶ月後くらいに芸能人達は一斉に「アビガンが聞いたのかよく分からない 」と手のひら返ししていたのは印象的だった。

 陰謀論はバカバカしい派であるが、アビガンキャンペーン打って世界に輸出しようとしてたけど、思ったほどの効果がなかったのだろうな。元々インフルエンザ薬だし、インフルエンザも発病後四十八時間以内に服用しないと意味が無い。コロナウイルスは発症二日前から感染させる。発症したときには既に手遅れだし、PCR検査方も鼻に綿棒入れて、二日くらい待たないとならない(注・令和二年時点。現在は唾液による方法や、検査時間が短縮されてきたようです)時間が勝負のコロナウイルスには不向きだ。


 これを読んで「そうか!」と鵜呑みにしてもいけない。あくまで素人の推測でありプロではない。そして、鵜呑みにする人は陰謀論に引っ張られやすいのだろう。

 ちなみに夫は未だにアビガン推しである、とほほ。

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