第15話 陰謀論について(嫌だけど)検索してみた
今や私にとって敵になった「陰謀論」のことも知らなくてはならない。私はパソコンに「陰謀論」と入力をして検索をかけた。
フリーメーソンとかエリア51やアポロ計画ヤラセ論が出てきたので、もう一度検索条件を「米大統領選 陰謀」と絞る。普段はネタとして陰謀論は楽しく眺めるものだが、こういう日が来るとは思わなかった。
余談だが、ケーブルテレビのファミリー劇場で大晦日に行われている「オカルト紅白」はなかなか楽しい。怪しい都市伝説めいた来年のオカルト予想を出し合うのだ。ただ、昨年の大晦日はコロナのためか放映がなかった。残念。
それを毎年二人で笑ってみていたから、夫も怪しい話に耐性があると思ってたのですが。
検索結果は予想通り「トランプ政権を継続させないため、親中派のバイデンを当選させようとしている」ためにいろいろな情報というかデマが暗躍していた。
「死者の名前で投票」「トランプ氏の名が書かれた投票用紙、埋められる」「バイデンは認知症ではないか」「中国寄りのバイデンを当選させるために中国は暗躍している」「バイデンの息子は人身売買に関わっている」
……お腹いっぱいになってきた。これを四六時中読んでいたら、これらは本当かも? と錯覚するのかもしれない。SNSやYouTubeなんて、アクセス回数増やすのが目的なんだから真偽よりセンセーショナルな見出しで惹きつけてクリックさせるのが目的だ。
そういう意味では見出しで釣って不安を煽るワイドショーと大差がない。
で、「Qアノン」の存在を知る。
Wikipediaによれば「政府高官などで運営する闇の政府、人身売買組織があり、それと戦っているのがトランプ氏であり……」zzz……はっ!いかん、三行も読まずに寝てしまった。
で、極右組織であり、カルト集団と警戒され、大統領選でも数々のネットによる告発をして情報操作を行ってZzz……また寝てしまった。マトモに読む気になれない。
さすがだ、さすが天動説を未だに信じる人がいる国だ。いつか見たCNNでも「信仰上の理由からコロナウイルスの存在を信じません」なんてインタビューが流れた国だ。
義務教育の敗北なのか、宗教の勝利なのかわからんが某ロボット(?)アニメのヒロインの一人の鉄板セリフ「あんた馬鹿ぁ!?」を言いたくなってきた。お前らが情報源かよっ!
ちなみにこのアニメの監督ファンを「Qアンノ」と呼ぶパロディがあるらしい。
度々、映画が延期になっても某司令官のカットで「計画通り」と納得する集団。こちらの方がまだ健全だな。
とにかくこいつらと、日本の〇〇〇ニュース、解説系YouTuberが元凶とわかった。しかし、鬼嫁でも夫のパソコンやスマホを取り上げる訳には行かない。仮にやっても買い直すだけだろうし。
どうしたものか。とりあえず、精神科勤務経験があるハマダさんに相談してみた。
と言っても真面目な相談、しかもメンタル系は重くなりがちなので「旦那が陰謀論にハマってしまったようだ。いくら言っても聞かない」とLINEしてもはぐらかされた。
無視されたと思った私は事ある毎に愚痴めいて繰り返し質問することになる。
一見、嫌われる行動だが私にはそうしてしまう理由があった。
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