珈琲色

高架下のカフェにいる

奥の席に座っている

安いコーヒーを飲んでいる

零して それは 染みになる


嗚呼、この香り 

芳醇なセオリー

比べ物にならない色味

ペンキ塗り立てのグラフィティ

たむろって一丸のヒステリー


店員が駆け寄ってくる

白いタオルを持っている

それでコーヒーを拭いている

たちまち それは 染みになる


嗚呼、その香り 

往々に気取り

比べる物もない色味

メッセージ性欠いたポエトリー

集めて散々なアンソロジー


安いコーヒーを飲んでいる

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