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道端に死が落ちている

足を畳んで転がっている

風に吹かれて飛ばされていく

それをただ眺めている


鼻を摘んで

汚いものを触るように

思い出もそうなのかもしれない

早くに芽を摘んで

忘れてしまおう


遠回りの道を歩いている

道草を摘んで放り投げる

風に吹かれて飛ばされていく

それをただ眺めている


花を摘んで

瓶に挿して飾るように

思い出もそうなのかもしれない

早くに枝を剪んで

見映えよくしよう


風が吹いている

花が揺れている、匂いがする


花を摘んで

束をあなたへ贈るように

思い出もそうなのかもしれない


きっとそうだ


鼻を摘んで

芥箱を開けて漁るように

花を摘んで

眺めるだけで捨てるように


思い出もそうなんだ

美化できないから

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