街へ!
「す、すごいワン! 魔法を弓で飛ばすとか始めて見たワン! 」
倒した草狼から落ちた素材を拾っていると、サークルの外から、ダッキーがとても驚いた様子で駆け寄ってきた。
「草狼はレベル3のモンスターワン。これまで一撃で倒せた人は居ないし、むしろ何人か負けちゃう人までいたワン! どうして思い付いたワン? 」
「あ、あぁ…」
確かに僕のやってたことは地球ではあり得ない発想だよなぁ。今後も奇異の目を向けられたり、質問されたりすることもあるから言い訳を考えておかないと…
「えーっと、リアルでアーチェリーをやってて、それのお陰で弓を扱えたんだ。あとは牽制の為にファイヤーアローを作ったら射れそうだったから……」
「そうなのかワン! いやー、僕ビックリしちゃったワン! 」
なんとか言い訳できたみたいだ。今後もこれでいこう。
「あー、なんか《ダッキー驚愕》? とかいう称号ゲットしたってアナウンスがあったよ。他にもいくつか手に入ったんだけど、称号ってなに? 」
「チュートリアルで称号を獲得したワン!? すごいワン! 称号ってのは、世界がすごいなー? と思った時や、多くの人々に認められた時等に付与されるワン! 特に効果はないけど、大体がワンオフだからコレクションしてみて欲しいワン! 」
「なるほどね! これは楽しいね……頑張って集めてみるよ! 」
他になにか聞きたいことは…
「あ、レベルアップしたときのステータスって、勝手に振られるの? 」
「そうだワン。上がるまでの間によく使ったものに重点的に入るワン! 」
「オッケーわかったよ。」
「他に質問あるワン? 」
「大丈夫だよ。ありがとう! 」
「じゃあチュートリアルはこれで終わりだワン! 街に転送するワン! 」
そう言って、ダッキーはこちらに手を翳してきた。
「行くワン! 【転送】! この人生を存分に楽しんで欲しいワン! 」
光が集まり、思わず目を瞑る。
ワイワイ ガヤガヤ
「南の森で草狼にさ~」
「えー、ヤバー! 」
「ポーション一本1000Gですよー! 」
人の生きる声が聞こえる。目を開けばそこには地球で言うところの中世、故郷と殆ど同じような街中が広がり、人々が大通りを歩いていた。
「わぁ…帰って来たんだな、僕」
「鳥人の君、邪魔だよ! 」
後ろからやってきた人に注意されてしまう。
「あっ、ごめんなさい! 」
邪魔になら無いように道の脇に寄る。そう言えば、この後どこへいけばいいんだろう。ダッキーは何も言ってなかったし……
ちょうど、隣にウィンドウを見ているプレイヤーがいた。まっ赤な髪が特徴的だ。ちょっと聞いてみよう。
「すみません、さっき始めたんですが、冒険の前に行った方が良いところとかありますか? 」
「あ、あぁ私!? えっと…私も始めたばっかりなの。でも確かチュートリアル担当の猫ちゃんが言ってなかった ?」
「猫ちゃん? 僕のところは犬だったよ。何種類かいるのかなぁ。あっ、ごめん。ダッキー…その子は多分言ってくれなかったと思う」
「そうなの?えっと、ニャン太…あ、私の担当ね! は、冒険者ギルドに行って登録が必要だって言ってたかな」
「冒険者ギルドね。わかったよ、ありがとう! 」
感謝の言葉を伝えて、僕は冒険者ギルドへの道を歩き出す。この世界にも冒険者ギルドはあるんだね。ここでは前の世界ではなれなかった、最上のグレードになりたいなぁ。
「あ、待って! 」
10mほど歩いた所、先ほどの親切な人に呼び止められた。
「私も今からギルドに行くところなの。一緒に行かない? 」
「大丈夫だよ。僕はライト。よろしくね! 」
「私はホノカっていうの。よろしく。じゃあ行きましょっか! 」
僕とホノカは冒険者ギルドを目指して歩き出す。
「「冒険者ギルドって、どこにあったっけ? 」」
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