忘れた僕と記憶の少女

コダ

第0話 プロローグ

西暦2030年4月5日    千葉県千葉市  国立生物研究機関


非常ベルが鳴り響く。


「被検体203が脱走。大至急、職員は捜索に当たるように。繰り返す

被検体203が脱走。大至急、職員は捜索に当たるように。繰り返す・・・


「奴を逃がしてはならない。絶対に捕まえなくては

おい、今捜索の状況はどうなっている?」


「所長、申し訳ありません。捜索隊を向かわせてはいますが、奴の足取りは全くつかめておりません。」


「この能無しがー」所長と思しき人物が机をける。


「ひっ」ある職員の声がとっさに上がる。


「奴はこの人類が成長することができる可能性を十分に秘めた存在だ。

このプロジェクトは国家関係のものだ。絶対に捕まえなくては・・・

お前たちいいな」


「了解です」所長を除く職員皆がいう。


「奴と一般人を接触させてはならない。奴の存在が明らかになれば、社会が混乱することは避けられない。なんせ奴の能力は人をおかしくするからな」


その頃、千葉県千葉市の某公園


「はっ、はっ、はっ、ここまでくれば安心かな」一人の少女がベンチに座る。


「まさかこんなとこまで連れてこられるとわおもってもみなかった。

でもとりあえず安心できるかな。」


「まだこれを使うわけにはいかないからね」彼女はつぶやいた。


「おい、こっちはもう探したかー」一人の男の声が聞こえる。


「もっと遠くに逃げなきゃ」少女はそうつぶやき走り去っていった。

 

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忘れた僕と記憶の少女 コダ @kodao

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