日々 〜優しさの花束〜
時は
つねに流れつづけていく
今日という日も
花咲く春も
雲の流れる夏も
今年もまた夕陽に溶けていく
波のように
よせてはかえす
繰り返していく
日々
でも変わらないようでいて
二度とは戻らない
かけがえのない
日々
足早に歩く人たち
改札に向かい流れていく
やがてホームのベルが鳴り
時は
誰も待ってくれないことに
気づかされる
木枯しの秋も
雪舞う冬も
電車のように過ぎ去っていく
花もない
小鳥のさえずりも聞こえない
雲すら見えない
地下鉄の風景
それでも季節は
うつろい過ぎていく
やがて最終電車のベルが鳴る
全てがつねに変わっていく
消えていく
たしかなものなど
何もない そんな
日々
もし、変わらないものを
見つけたなら
両手一杯の優しさを花束にして
あなたへ贈ろう
けして枯れることのない
優しさの花束を
けして変わらない夢を
消えない愛を
両手一杯の花束にして
あなたに届けよう
言葉にならないから
言葉にできないなら
せめて、花束にして
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