黄昏

黄昏が黄金色に輝いて

稲穂が風に揺れている

秋の香りを届けながら

秋の響きを奏でながら


黄昏が川面に映って

光の色をした川が流れている

ゆらゆらとゆらめいて

きらきらときらめいて


黄昏に街がとけてゆく

街があかね色に染まって

やがて

薄暗い影には

ぽつりぽつりと

ぽつりぽつりとね

明かりが灯ってゆく

街の明かりが

灯ってくよ

そこで暮らす人たちの

息づかいを数えるように


人生の黄昏は

愛しい人と一緒にいたい

愛の言葉をささやかなくても

声が聞けたらいい

毎日抱きしめてくれなくても

たまに手をつないでくれたらいい

顔が見れたらそれでいい

それが笑顔だったらもっといい


人生の黄昏は

あなたの傍にいたいのです

ずっとあなたの傍

優しい色につつまれて


そしてあなたで良かったと


いつかそう笑ったらね


それからあなたの胸で眠りたいのです


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