丘の上のバラード
浅緑の芝生の上
草まみれになりながら
転がって
上になって見下ろす貴方の背中
太陽が眩しかったあの日の思い出
彷徨うだけの魂
往き着く果ては何処だろう
海の見える丘
水平線を眺めながら
薄水色の
奥行きのある空を泳ぐ
白い雲を追いかけた何時かの記憶
指の隙間をすり抜け
こぼれ落ちた先は何処だろう
いまはただ一人
紺碧の海に走る船の
白い波を見つめている
すべてが消え去って
すべてを失って
真っ白のページだけが取り残されても
心はここに立っている
いつもそうしてきたし
これからもそうやっていくし
ここからまた
一人で歩いていく
空っぽのスーツケースを持った
一羽の旅鳥
身軽なものほど
遠くに飛べるはずだから
人は何度だって
幸せになれるはずだから
教えてくれた貴方に
いま捧げる愛の言葉は
さよなら
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