僕の中の僕

僕の中の僕


何を考えているか、解らない


ただ人に合わせるだけ


自我だけの

パーソナリティ

それだけ


自己なんて

アイデンティティ

そんなの


本当にあるのか、判らない


ひょっとして

昔はあったのかもしれない


思い出して

叫びたくなるような

後悔の数々は


全て自己のなした所業であった


自己は傷つきやすい


また加えて僕の自己は


よくぶつかった

よく転んだ

よく誤った


よく自分で自分を認めてあげようと言うが


いつしか僕は自己をなくすことで

ようやく自分が承認できたのかもしれない

いや、本当はまだ…?


自我はいくら傷付いても平気だ


どうせ本物の自分ではないのだから


そもそも不器用な自己と違い


滅多に間違えない

人ともぶつからない

随分とお利口さんだ


でもなぜだか、


あとでとことん悔やんだり、

落ち込むことが減ったような気はするが、

失敗しても気にならなくなった気もするが、


生きてないよね

自分が


生きている実感ないよね

ただこのまま


時間切れを待つだけなのだろうか


少なくとも

幸せになれるような気はしない


なくした自己はどこへいったんだろう

僕の中以外にいく所などないのに


僕の中の僕が、分からない


いったいどこにいってしまったのか


詩に映る自分の心が自己なのだろうか

右手を上げれば鏡に映る自分が左手を上げるように

その正反対が本当の自己なのかもしれない


認められないような醜い自己を持って

生まれてきてしまった僕は

どうしたら幸せになれるのでしょう


一体どうすれば

そんな僕の中の僕を好きになれるのでしょう

愛することができるのでしょう


一体どこに行けば

ありのままの自己を曝け出してなお

生きていける世界があるのでしょう


そんな世界がどこかにあるのなら


どうかその世界に自分の心を置いてほしい


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