青春死体! 続こう
夜。
「祭りじゃあ!」
吸血鬼が叫ぶ。
「季節外れな……」
「海回から夏でーす」
「射的やろーぜ! 射的!」
「うーあー」
縁日の出店が並ぶ、なんかチョコバナナやらイカ焼きやらを買いながら射的の店へ。
「食べ合わせ悪くない?」
「へーきへーき、さあて、あのP〇5は俺のもんだ!」
(あっ、絶対取れない系の奴だ)
似非ライフル銃を構える吸血鬼。
コルク弾を込めて飛ばす。
ポォン!
ゲーム機の箱は重くて動かない。
「はい五百円ね」
出店のおっちゃん無慈悲な要求。
吸血鬼は泣く泣く支払うのだった。
「私に任せなさい!」
魔女が銃を構える。
「もう何も怖くない!」
「おい?」
魔女の下に魔法陣が浮かぶ。
「ティ〇・フィナーレ!」
「言うと思った」
ゲーム機の箱が弾け飛ぶ。
箱が釘で止めてある事が明らかになる。
「……持ってけ泥棒!」
店主からP〇5を手に入れる魔女。よかったね。
「うーあー」
「何? 輪投げがやりたい?」
景品はswit〇h、やたら景品が豪華な輪投げだな。
だが明らかに輪と景品の大きさがあっていない。
入らないよぉ。
「地の文がなんかうざいな」
「尸解仙がまた変な電波拾ってる」
「うーあー!」
景品に弾かれる輪。ゾンビは納得出来ず台パンする。
「おやめくださいお客様!」
(お? ここの店員は的屋じゃないのか?)
的屋ではある。誤用注意。
ヤーさんがどうとか言っちゃいけないのだ怖いから。
「私に任せなさい!」
魔女が出しゃばる。
輪に触れる。
「基本骨子、解――」
「おいおい」
「それ修理呪文じゃねーの」
「解析呪文だわ」
「巨大化とか出来るの?」
「固有〇界内なら」
魔女は呪文を唱える。
――体は輪で出来ている。
血潮は砂糖で、心は飴細工。
幾たびの戦場を超えて割と不敗。
ただの一度の敗走も多分なく。
ただの一度のも理解されない(原文ママ)
彼女は常に一人、杖の丘で勝利に酔いつぶれる。
故に生涯に意味はあり。
その身体は魔法で出来ていた。
「アンリミテッドリングワークス!」
現れる二本の巨大な輪。
不規則な軌跡を描き、swit〇hを捉える。
「ひぃん!?」
若い女の子店主が悲鳴を上げる。
見事にswit〇hを手に入れる魔女、ゲーム機二つ目である。
「次は紐引きだな」
「紐引いて景品当てるやつか。でも最新ハードは手に入れたぞ?」
「セ〇サターンがある」
「なに!?」
「私の出番か」
「
尸解仙が紐引きの出店へ向かう。
「見せてやるわ仙術の神髄、領域展――」
「おいやめろ」
「最後まで言わせろォ! 領域〇開!
現れる必中の線引き。尸解仙は当たりの紐を引き当てる。
セガサ〇ーンは手に入った。
「どーすんのこれ」
「売る」
「おいセガサ〇ーンしろ」
「せが〇三四郎!」
「うーあー!」
「お、次は焼きそばか、いいな」
焼きそばにホットドッグにたこ焼きを手に入れる一行。
今日は平和だな(感覚麻痺)
「締めはどうする?」
「型抜きっしょー」
「地味ぃ……」
「いいじゃんいいじゃん金荒稼ぎしようぜ、黒字にしようぜ」
そうして型抜きに悪戦苦闘した五人……。
あれルシフェル……。
「ふっ、出るタイミング見失いました……」
……どんまい。
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