精霊の姿でも変わらない

アルタイル

あの日の選択 外伝

あの日、僕は心から思った。

「やり直したい」と…


ある誰かの部屋、青色のベッドに学校の制服。沢山の人形と勉強の教材。

そこには、ある3人がいた。今日は、勉強会だ。


倫晴ともはるここ、分かる?」


ゆうが、倫晴ともはるに聞く。


「ん…分からないや。明日、先生に聞きに行こう。」


倫晴ともはるは言う。


「勝手に話を進めないで。私、ここ分かるよ!」

かなが頬を膨らまして話す。


「ごめん、教えて。」


「ごめん、教えて。」

二人が同時に話した。


「凄い、ハモったね。」


と、それを聞いていたかなは笑っていた。


そして二人も連れられたように笑っていた。


数日後、3人は彼岸中学校ひがんちゅうがっこうの図書館で、勉強をしていた。


「昨日のテレビ見た?面白くなかった?」


「めっちゃ面白かったわ。」


と、ある男子が大声で話していた。周りの人達は迷惑そうな顔でその男子達を見ていた。


倫晴ともはるもその一人だ。自分達は勉強しているのに。すると、かなが、その男子の方に行った。


「もう、止められないね。」


と、ゆうが話すと、


Гそうだね~」


と、僕は返した。僕たちは知っていたのだ。かなが怒るとどうなるのかと言うことを…。

かなが、男子達の目の前でこう言った。


「周りの迷惑だから、静かにしてあげて。」


と、優しく言っていた。しかし、目の中は笑っていなく、氷の女王のように冷たかった。

すると、そこにいた男子達が、


「す、す、すみませんでした。」


と言った途端、自分達のバッグを持って逃げるように帰っていった。


そう。かなは、生徒会長だ。


するとそこで、急に空から


「ずっと寝ていないで、早く起きなさい。」


そう聞こえた途端、周りには自分の部屋が見えた。

そう、全て夢なのだ。全て…。

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