アタチはミルクと申します

門前払 勝無

第1話

 暗くて狭くて一人で寂しくて不安で寒くて怖くて…。


 ずっと泣いてたの…お母さんが迎えに来てくれるから、ずっとずっと呼んだの…。

 でも、来ないの…。

 ずっと呼んだのに…。


 お母さんはアタチの事を捨てたんだ。お母さんはどっか行っちゃったんだ。お母さんはアタチの事なんて要らないんだ。

 だから、アタチはもう泣かないの…。

 ずっとこの暗くて狭くい所に居るの…。


 急に空が明るくなって、見上げたら眩しくて…神様が除き込んでた。

 アタチは鳴いたの「神様ですか?」って鳴いてみたの…。

 そしたら、抱っこしてくれた。暖かくて優しくて大きくて嬉しかった。


 外に出てアタチが入ってた所が宝箱って気づいたの、宝箱を開けてくれた人の顔を見てアタチは嬉しかった。アタチを見て笑ってくれた、喜んでくれた。その人が近くにいると楽しくて安心できていっぱい遊んだの、寝たくなかった。ねむねむ大魔王が来ても負けないで起きてるの、ねむねむ大魔王に負けると、また暗くて狭くい所に連れていかれちゃうから眠らないの、だからいっぱい遊んでるの、暗くて狭い所にいくと暖かい人も居なくなっちゃいそうだから…。


 暖かい人がアタチをミルクって呼んでくれた。

 アタチはアタチじゃなくてミルクになったの、すっごく嬉しいの、暖かい人はアタチに、違う違う。ミルクに元気をくれたのたくさんアレもくれたの、だからミルクは頑張れるの!

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