何処へ

   

分からない儘

手は届かなかった。

貴方は、もうすぐ落ちる。

深く、不覚、フカク、フカク

へと。


私は諦めた。

手は温もりを離した。

止めて、病めて、ヤメテ、ヤメテ

と聞こえた。



目を開けた頃には一人だと気付いていた。

今までとは何か別の幸せを手に入れた気がした。


温かさは、感じなかったけれど。

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 何処へ     @amaisora

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