『ルパン三世』
劇場版第1作。いわゆる『マモー篇』である。1978年12月に公開された。ルパン映画と云うと、第2作『カリオストロの城』の評価が絶大である。無論、俺も大好きだが、カリ城のルパンが宮崎流の「役作り」になっているのに対して、マモー篇のルパンはアンチヒーロー色が濃く、俺の嗜好に合っている。少なくとも、正義の味方ではない。
物語のスケールも大きい。永遠の命(不老不死)という途方もない題材を扱っており、アニメならではの壮大な法螺話が展開する。ルパンの処刑場面が映し出されるアバンタイトルも衝撃的で、なかなかやってくれる。
今回の敵役マモーは、ルパン史上、最強クラスの大物悪役である。人類を滅亡させた後に、自分が選抜した者のみを集めて、理想の王国を築き上げようというのだから、これを超える野心、野望はそうそうあるまい。
この大実悪の声を曲者俳優、西村晃が担当している。邦画好きには「まさにたまらない…」配役と云える。
終盤、マモーは巧妙な攻撃をルパンに仕掛けてくる。手段は暴力ではない。言葉である。だが、前者以上に強烈な威力を有していた。それは「冒頭で処刑されたルパンがオリジナルで、現在生存しているルパンは実はコピー(複製人間)かも知れないよ」というものである。
さしものルパンも愕然となる。この世に恐れる者など一人もいないルパンだが、この攻撃は効いた。世界一の大泥棒が、こともあろうに「自分」を盗まれてしまったのである。自分が自分である証しを得るべく、ルパンはありあわせの武器を携えて、マモーの牙城に向かうのだった。
ルパンの武器の中に「斬鉄剣の破片」が含まれている。同破片はルパンの窮地を救う重要な小道具である。折れる筈のない斬鉄剣が折れたのは、中盤に繰り広げられる五ェ門とフリンチの剣戟の際である。
フリンチはマモーの部下の一人で、怪力自慢の荒事師だ。加えて「レーザー光線でしか斬れない」合金チョッキなるものを着込んでいる。
そうとは知らずに斬りつけたため、斬鉄剣は著しく損傷。勝負には勝ったものの、五ェ門は酷く落胆し、以後、戦線を離脱する。剣といっしょに自信も折られたのだ。
ルパンはマモーが放った殺戮光線を同破片で反射し、結果的に返り討ちにする。山場のひとつと云えるわけだが、何度観ても釈然としないシーンでもある。フリンチの台詞を一応の伏線として考えるべきなのだろうか。〔12月8日〕
[こなつさんのコメント]
ルパン好きです(^^)
子どもたちも好きで、
テレビシリーズを毎週見ています(^^)
劇場版はマモーが
第1作目でしたか。
私の自慢(?)は、初めて映画館で観た映画が
カリオストロだったことです(#^_^#)
小学生の頃、知り合いのお兄さんに
つれて行ってもらいました。
たまたま誘われて行っただけでしたが、
今でもみんなに愛されている名作ですものね。
なので自慢です(#^_^#)
と、今回はマモーでしたね(^^;)
マモーもテレビで
何度もやっていますね。
何度も見ていて展開もわかっているのに、
やっているとつい見てしまいますね。
なぜでしょう。
昔のものほど何度見ても
引き込まれてしまいます(#^_^#)
[闇塚の返信]
ルパンはいいですね。全世代が楽しめる作品だと思います。外伝の『峰不二子という女』も面白かった。こちらはアダルト向けの作風でした。
それは幸運でしたね。お兄さんに大感謝ですな。因みに、俺が観た最初の映画は、劇場版『マクロス』でした(笑)。
再鑑賞に堪えるというのは、名作の証しのひとつと云えるでしょう。ただ、テレビだとカットされちゃう台詞や場面がありそうですね。できれば、円盤(DVD)で観たいですね。
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