『食べるお口』

やましん(テンパー)

『食べるお口』

 『これは、なんら、根拠もない、でたらめである。』




世界宇宙監視機関主任


『か、会長! 大変です。これ。これ。』



会長


 ~ カップラーメン食べながら ~


『なに、焦ってるのかなあ?』



主任

『これ、見てください。カイパーベルト近ぼうに現れた謎の物体です。遠くてよくわからなかったんですが、このほど、わが監視衛星を近づけてみたんです。したら、ん、まあ、あんたさん、これ、これ。』



会長


『おわ。これは、…………お口?』



主任


『はい〰️〰️。まさに。お口です。最大長さ、木星の直径の半分は、ありますぞな。カイパーベルトの小惑星さ、バリバリ食ってるべ。で、あと、海王星に向かっていたんだべがなもし、さっき、と、いっても、三日前くらいに、あっさり、トリトンや、ほかの回りも含めて、みな、食っちまって、んで、天王星は飛ばして、土星に向かってるだあ。』



会長


『あな、ガスの塊り、食ってどうする。ま。みためは、うまそうだがなあ。』



主任


『そら、こいつに、聞いてくださいもしな。』




主任補佐見習い


『緊急速報です。巨大お口が、土星をぺろっりと、食べて、急速に、地球に進路を変えました。ものすごい速度で、接近中。』



会長


『意思疎通は?』



主任補佐見習い


『あらゆる手段を使っていますが、通じません。あるいは。無視してます。しかし、こいつは、自然の物理法則でなく、自分の意思で動いておりますような。』



主任


『ブラクホオルでは、なさそうぞな。』



会長


『お口のなかは、見えないか?』



主任補佐見習い


『はい。みえません。』



会長


『ブラックホールではないのだね。』



主任補佐見習い


『ブラックホールさんは、意思を持たないと、思います。』



会長


『よし、ためしに、あの、メッセージを、空間投影したまえ。』



主任


『や、や、やりますか。あの、ばかにされまくった、あれを。』



会長


『ああ。地球ぜんぶ、停電するけどな。復讐だ。ふふふふふふ。』



  やがて…………地球の周囲に、ありとあらゆる言語や記号や、地上絵で、情報が発信されたのである。




 『危険。危険。地球は、銀河ウィルスに感染中❗』


 『地球がくしゃみすりゃ、太陽が風邪をひく。』


 『あなた、自分の命。大切ですか?』


 『あなたが守る、あなたの命。』


 『手を洗いましょう。うがいしましょう。』


 『地球の命は、あなたと、共にある。』


 『地球は、ものすごく、しょっぱいよ。』

 (※ご助言をいただき、追加いたしました。コメントご参照ください。)



     …………………………




 巨大なお口は、進路を変えたのである。


 地球は、救われたのだ❗



 でも、食われた物質はどこに行ったのか。


 また、海王星と土星がいなくなった影響などを、学者たちは、計算していたが、やましんには、わからない。


 宇宙は、まさに、まだ、なぞだらけなのである。(決まり文句である。)



  ・・・・・・・・・・・・・・・・・


 


 

 

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『食べるお口』 やましん(テンパー) @yamashin-2

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