第98話
お化け屋敷を出たあとまだ捲れている結月が不満を垂らしながら歩いている
「何でちょっと触っただけで怒られるかわかんない!!うーせっかく面白かったのにぃ」
「んーまぁ普通のお化け屋敷の楽しみ方じゃなかったよね、まぁ仕方ないし切り替えよ!!」
「そうだね、せっかく来たんだしね!!」
「じゃあ次アレのろっか!!待たなくていいし!!」
そう言いながら俺が指を刺したのは最初結月が少し怖がってた物だった
「え!?…あーまだいいんじゃないかなぁ?」
明らかに動揺しながら誤魔化そうとしているので
「え?だって富士山見えるしすぐ乗れるからいいじゃん!!あの高いところから一気に落ちる感じがいいよね!!」
「あーえーんん、んーそうだねぇー、でも楽しみはとっとかない?」
「え、でも買い物とかして帰るから15時くらいまで遊ぼって言ってたし、後々のれないのも残念じゃない?…あ、もしかして怖い??」
「え!?……大丈夫だし!!ほら!!乗るよ!!乗ってやろうじゃない!!」
何か変なキャラになり始めたか…まぁいいや面白そうだし
そんな事を思いながらアトラクションにのり安全ベルトなどでしっかりと固定される
方カタカタ少しずつ上に上がっていき綺麗な景色が見え始める
「…ねぇとーくん。…手繋いで…」
んーお化け屋敷の時する反応だよねそれ?…まぁいいけど
「あ、そういえば富士山メロンパンって言うのが5合目で売られてるらしいよ!結月パン好きだったよね?」
「う、うん…好きだけど、景色もいいけど…早く終わって…そして私にメロンパンを献上しなさい!!」
「何故ビビリながらも姉様キャラ!?なんか綺麗な立体型のヤツで美味しいらしいよ!!」
「うるさい!!…でもメロンパン気になる…今度買いにいこ?…てかもうひと思いにやってよぉ」
「ねぇ何でコレだけダメなの?」
「だって落ちるんだよ?景色は確かに綺麗だけど、わざわざ落とされるだけだよ?ドMの好きな乗り物としか思えない」
「いやそんな変わらないよ?大丈夫、後でアイス買ってあげるからね」
「…絶対よ…あ、あ、止まった、落ちる落とされる!!あ、富士山綺麗、イヤだひと思いに」
「おちるよー何か叫んでぇ!!」
ガタン!!
「めろんぱーーーーーーーーーん!!!」
(((((何故メロンパン??)))))
半泣きになりながら大きな声で叫ぶ結月の声は同乗した人、下にいた人、幅広く伝わってその次も何故かメロンパンと叫ぶ人がいた。
ちなみに結月は半泣き状態でしがみついて
「…ぅぅ…漏れるかと思った……アイス奢って、3段ね」
など可愛い事をいいながらおねだりされついつい買ってしまったり色々甘やかしていると
「…とーくん少し落ち着きたいから観覧車のろ?」
「え!?…どしても??」
このタイミングでかぁと思っていると意外そうな顔をしながら
「え!?もしかして観覧車がダメなの!?」
「…はい」
「いや怖い要素ないよね?とーくん閉所恐怖症でもないし?」
「え!?何言ってんの?観覧車って1番の絶叫系じゃん!!じわじわ登って降りて偶に鉄の軋む音聞こえたり急に止まったり、下手したらずっと止まったままかもしれないし、あと安全ベルトないし確かに景色は綺麗だけど何が起こるかわからないって点では1番怖いでしょ?他のは予測つくじゃん!!」
「…いやそんな熱く語られても困るし…なんならわかんない、てか関係ないから行くよ!!」
「お姉様どうかご勘弁をぉぉ」
「泣いてもダメ!!ほら行くよ!!早く歩いて!!」
座って駄々をこねている俺の手を無理矢理ひっぱって連れて行かれた。…完全に駄々っ子の子供と無理矢理連れ帰る姉みたいな感じになっていた。
「…ねぇどうやったら観覧車そんな乗り方になるの?」
「…だって仕方ないじゃん、…怖いし…」
呆れた表情の結月の目の前にいるのは怖かって観覧車の端にすわり壁の少し出っ張ったところにしがみ付くように捕まっている俺だった
「…まだ言ってるの?…そんなに怖い?まだ出て3分くらいよ?コレ20分って書いてあったけど?」
「……ぅぅーギシギシいってるしー」
「…もぅしかたがないなぁ、よいしょっと」
そう言うと結月は正面に座っていたが俺の横に座り直してきた
「コレで怖くない?」
と言いながら俺の手を優しく掴んでくれた…どっちが男か分からないくらい男前だった
「てか何でそんな怖くなったの?原因とかあるの?」
「…実は小4の時に床が透けてる観覧車があって……」
「…あー今はなくなったところのよね?」
「で…パンツ見えるって友達と話になって……綺麗なお姉さんの後ついてのったら、地震で20分くらい止まって…」
「……まぁ地震でなったんなら仕方ないけど…それまでの理由がアホすぎて……それ裕也くんの話じゃなくて?」
結月の中で裕也はただ外見のいい残念な人と確立されているみたいな言い方だった
「…いや俺だよ、教えてくれたのは裕也だけど…」
「…そっか…ねぇとーくんこだち向いて」
「ん?…ンン!!」
横を向くといきなり結月に唇を奪われた
「…実は観覧車乗りたかったのはとーくんとイチャイチャしたかったから…でも怖い思いさせてごめんね?変わりに忘れられるくらいチューしてあげるね……衣装じゃなかったらそれ以上もしてあげたかったけどね」
「ちょっとその姿で言われたらヤバいって!!」
俺が動揺していると結月が俺の上に馬乗りになる様にまたがってきた
「ちょ!!危ないって!!」
「やだぁ…てか硬くなってるよ?ジャージだから丸わかりですよご主人様?」
「…そりぁ目の前に可愛い彼女がそんな格好してたらなるよ」
「ありがと…ねー沢山ちゅーしよ?…ン…ゥン」
「…はい姉様…ン…」
そのままお互いここが外と言う事を忘れるくらいイチャイチャしてしまった
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