第97話





その後も何箇所かアトラクションを回った俺達はご飯を食べていた。


「まさかいくらコラボしてるからってふかしいもがあるとは…しかも姉様頼まないし」


「そりゃあせっかくだから食べたい物頼むよ、てかとーくんこそ結局激辛カレーじゃない」


「いや、このコスプレで頼んでたら狙いすぎでしょ、それにしても絶叫系連発は結構疲れるね」


「確かに、しかも意外と人多いし休憩は大事だね、あ、そういえば明日から新しい子入るらしいよ」


「お、また人見知り結月の登場かな?」


「んー否定は出来ないけど多分私教育係じゃないっぽいし」


「え?そうなの??教えるの上手いのに、じゃなかったら俺仕事覚えれてなかったよ」


「あ、ありがとう。ちなみに私って…その態度とか酷かったねよ?」


「んー気にする人はいるかもだけど俺は大丈夫だったかな…むしろ美人すぎて緊張してたし」


「…ずるいなぁ…え?でも瑞希にはそんな感じなかったよね?」


「え?そりゃあ子供っぽいから瑞希さんは。それに顔も結月のほうがタイプだし。まぁ最初は雰囲気とかで見分けてたけど1ヶ月たたないくらいから顔見てもわかるようになったし、あと性格的にも結月推しだったからね」


「わかったからヤメテ!!…あ、教育係橙李か瑞希だってよ、店長が言ってた」


「は!?俺??」


「まぁ橙李の名前あがってなかったけど押したのは私かな。瑞希は遊ぶでしょ?後男の子らしいから…食われないか心配で」


「いや俺食った人が言えた義理じゃない」


「もぅ!!それは…惚れさせたとーくんが悪い!!」


「まぁ否定は出来んけど、てか男なんだ。ホール男いないから嬉しいな」


「あ、そう言えばそうだね、偶に原田さんしてくれるけどちゃんとしたホール男いないもんね、ちなみにとーくんとタメらしいよ」


「ん?同じ学校のやつかなぁ?ならわかるはずだけど」


「あ、学校は違うみたい。ファミレスの近くの高校っていってたから」


「…ちなまにそんな情報どこから?」


「ランチの奥様方が騒いでたから教えてもらった。ちなみにとーくん奥様方に人気よ」


「うわぁ…だから最近めっちゃ話しかけられるのか…まぁ明日が楽しみだね」


「うん、15時かららしいから私達ほぼ関わらないけどね」


「確かに、あこの後お化け屋敷行く??」


「いいよ!!面白そうだし!!グロいかなぁ??」


何故そこで今までで1番いい顔なのかは置いておいて


「んーでも日本一怖いお化け屋敷って言われてるくらいだし面白いんじゃないのかな」


「そうだね、じゃささっと食べて行こう!!」


そういうと残りの料理を勢いよく食べ始めたので俺もすぐに食べ終えた



♢♦︎♢♦︎♢♦︎♢♦︎♢♦︎♢♦︎♢♦︎♢♦︎


「と、とーくん、大丈夫だよね…手…離さないでね…」


ビクっと震えながら結月が俺の手を力強く握る


「大丈夫怖くないから、ほら行くよ」


優しか手を引っ張ると少し嬉しそうな顔をする結月


「…う、うん絶対はなれちゃヤダよ?」


可愛く少し涙目になりながら橙李をみつめる結月


ガタン!!


「きゃ!!………な、なに!?」


驚いて橙李の腕に抱きつく。メイド服のせいで胸の感触がハッキリとわかり俺の二の腕が綺麗にはさまれたのがわかった


「と、とーくん……離れちゃヤダ、ね、ね、もう来てない??」


あわあわしながらしがみついた腕をさらに力強く握りしめ震えて動けないでいる


「大丈夫だから、何かあっても守るからね」


「…ぅ…ならここでちゅーして頭撫でて?そしたら頑張れるから」


「…もぅ結月はわがままなお姫様だなぁ」


「…ダメ??」


「俺にしか言ったらダメだからね。じゃないと許さない」


「ん…とーくんだけ…ねぇ、ちゅーう」


可愛いキス顔にやれやらと思いつつ唇を重ねる


♢♦︎♢♦︎♢♦︎♢♦︎♢♦︎♢♦︎♢♦︎


とここまではこんな女の子なら可愛いしモテるだろうなぁという俺の理想の彼女(15歳頃の)だ…しかしリアルはこうだ、これから付き合い始める若者よ、これが現実だ


例1 何か起こりそうな部屋のベットにむかって


「あ、とーくんあそこにお化け役の人隠れてるよ、いつ来るかな?まだかなぁまだかなぁ?…ねぇこっちから脅かしてみる?」


「いや、もしかしたら後からとかかもしれないよ?」


「いやだって足みえてるし……「ヴヴぅあー」ほら!!出てきた!!特殊メイクすごいねーー!!!」


満面の笑みでお化けに話しかける結月


例2 皆んな集まって入場説明受けている場合


「…ねぇねぇ、上何か吊るされてるよ、アレ説明終わると落ちてくるよ絶対!!」


「気づいても言わないであげよ!!他の人いるから!!」


「えぇ、あとこの椅子も少しガタンってなりそうな感じだよね!!」


…確かに見え見えだけども…


ガタン!!!


「「「「きゃーーーーー」」」」」


床が少し揺れて上からゾンビのマネキンが降ってきた。周りの人は驚きツレの男性にしがみついたり抱きついたりしてるが…



「「「「きゃーーーーー」」」」」


「きゃ〜〜怖いよぉ〜」


とわざとらしく言いながら満面の笑みで抱きつきキスをしてくる


「ふふ、これなら外でも出来る!!」


んーそれも可愛いけど何か違う!!


例3 手がいっせいに出てくる仕掛け


「ねぇコレ通ったら絶対手でてくるよね…逆に触って驚かせよ!!」


「あ…」


止めようとしたが遅かった、結月が通らふりをすると一斉に手が出てきたが、その一箇所を結月が待ち構え腕を掴んだ


「うわ!!!」


何と裏側から悲鳴が聞こえ2本の手が急になくなった


「ヤバ!!大成功!!」


と言いながらドヤ顔でピースをしている…まぁ可愛いんだけども楽しみ方間違えてますよね?


と色々しながらお化け屋敷を楽しんだが、もちろん出た後にスタッフさんから軽い注意をうけ、少し捲れる結月であった…まぁ触っちゃダメだよ…可愛いから許されてたけど…


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