第47話




その後美容院の一角と公園で撮影が行われた。

裕也と香澄は高校生カップルデートで普段どうりにしていて欲しいと言われていた。


撮影を除いてみたが何時の飾らない2人だったので凄いなと思いながら眺めていると俺と結月は衣装を渡され、着替えに入る

そのまま言われるがままに着替えて撮影に入ろうとすると


「結月ちゃん、その子も知り合いの子??」


とスタッフさんに聞かれていた。

流石に彼氏とは言わないよなぁと思っていると

コッチにきて急に腕を抱き寄せ


「いや、彼氏」


と堂々と宣言していた。

周りがおぉ〜と騒ついている中俺は胸の感触がヤバいと思っていると周りに聞こえないくらいの小声で


「やっと抱きつけた。…カッコよかったからずっとこうしたかったの。…ねぇ後でチューもして?」


とデレながら笑顔を見せて来るので


「後でね、てか結月可愛いすぎてヤバい」


と話すと少し膨れて


「もぅ揶揄うな!!、嬉しすぎて顔見れない」


と言いながら少し離れて肩を殴られるので


「ゴメン、ゴメン」


と笑いながら頭を撫でると顔を真っ赤にして俯いて


「…うぅぅうぅ、それはズルいよぉ」


と唸っているのが可愛くて声を出して笑うと


「バカ橙李!!バーカ、バーカ!!」


といいながらまた殴り始めたがその仕草が可愛いすぎてずっと眺めていたかった


そのまま話ながら歩いていると


「はーい!!大丈夫です!!ありがとうございました」


と大きな声でスタッフさんに言われたので


「え!?撮影してたの?」


と結月に聞くと


「いや…私も知らなかった…てか私ヤバいかも」


と言いながら少し恥ずかしそうにしている結月にスタッフさんが


「いやー何時もクールな感じなのに彼氏さんの前だとデレデレっすねぇ。お陰でいい表情の写真撮れました」


「…終わった、私クールキャラなのに…」


「いや何時もよりいい感じでしたよ。愛しの彼氏さんのお陰ですかねぇ」


「…もぅ絶対彼氏ありでの撮影しませんからね!!」


「まぁまた暇な時は協力してくださいよ」


落ち込んだ結月相手にスタッフさん達が宥めている

裕也達は撮影を終えて偉い人っぽい人から名刺をもらったりしていた。


「うぅー橙李あんな恥ずかしい所雑誌に載せられるのヤダぁ」


「可愛いから大丈夫」


「大丈夫じゃない!!うぅぅ」


なんか何時もより弱々しくて可愛いな。姉様感ゼロじゃね?と思っているとスタッフさんから


「じゃ、結月ちゃんは何時も通り振り込んだんでおくから、裕也くんと香澄ちゃんは2人で夢の国への1dayパスポート、橙李くんは撮影で使った服と後何着かプレゼントでいいかな?3人には現金渡せない決まりになってるから、大丈夫??」


「やった。今度の休み2人で行こ!!」


「香澄行きたいって言ってたしな。むしろ有難いな」


「うん、ありがとうございます」


喜んでいるカップルを横に結月が


「橙李ゴメンね。服で大丈夫??」


た心配そうに顔を覗き込んでくるので


「うん。ファッションよくわからないから有難い。ありがとうございます。」


「え!?橙李くんファッション興味なかったの??なら服後日送ってあげる時に色々アドバイス書いておくから参考にしてみて、あとまた結月ちゃんと2人で撮影してくれたら服あげるから」


「もぅカップル企画はやりません!!」


結月が怒った感じで叫んで皆んなで笑って撮影は終了した。


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