リプレイ本編

序章 冒険者、集合する

桜も散り、気候は早くも初夏の様相を呈す頃。

久しぶりのTRPGセッションは時節柄、オンラインで開催される運びとなりました。

招集に応えてくれたPLプレイヤーは、何年にも渡ってSW2.0の「ミストキャッスル」キャンペーンにつきあってくれた面々です。

しかしながら2.5を遊ぶのは、GMゲームマスター含めて全員、今回が初めて。


キャラクター作成は各々自由に「じっくり作成」してもらうか、「キャラクタービルディングブック」というサプリメントで経歴表を振りながら作って貰うか、選んで貰うことにしました。

すると全員が「キャラクタービルディングブック」で作りたいとの返答です。

みんな、ランダム表を振るの、大好きですよね。私も大好きです。


さて一体、どんなPCプレイヤー・キャラクターが出来たのでしょうか。


■ヴィーノ■キャラクターシート

https://charasheet.vampire-blood.net/3816705


■アラーイス■キャラクターシート

https://charasheet.vampire-blood.net/3820076


■ダナ■キャラクターシート

https://charasheet.vampire-blood.net/3820017


いよいよ、待ちに待ったセッション当日を迎えます。


GM:それでは、SW2.5のシナリオをやっていこうと思います。よろしくお願いします。

PL一同:よろしくお願いしまーす。


今回は「キャラクタービルディングブック」掲載の選択ルール「パーソナリティの決定」を三項目とも採用しています。

表を振るだけで、厚みのある性格設定と、パーティ内の人間関係が構築されて行くという優れものです。

選択ルールの内、「信条(行動原理)」と「矜持/執着」のみ、各自でRoCロール・オア・チョイスしてもらい、関係性はセッション冒頭に決定することにしました。


GM:早速ですが入室順に、先の入室者のPCが次の入室者のPCをどう思っているか、ということで決めたいと思います。各自、ロールをどうぞ。或いは選んで貰っても。


その結果……


ヴィーノ:アラーイスを、「有益な存在だと思っている」

アラーイス:ダナを、「放っておけない」

ダナ:ヴィーノを、「恩人/尊敬している」


ヴィーノ:え? なんかやった、自分? 絶対だましてんじゃん、自分。

GM:(自分で言っちゃうのかーい!)

ダナ:いや、恩人なんじゃない?

アラーイス:尊敬はしてないってこと?

一同:(笑)

ダナ:そうじゃなくてっ。騙されて尊敬するのと、騙されて恩を感じるの、どっちがありえるかなー?

ヴィーノ:あー……。

GM:(騙されるのは確定なんだ。そして納得するのかヴィーノよ)

ダナ:はっ! いや、別に騙してなくても良いと思うんだけど!

ヴィーノ:なんだろう。じゃ、金でも貸すか。

アラーイス:ヴィーノから有益と思われているのか。有益……、有益かな……?

ヴィーノ:オレの役に立て! みたいな。いや、一回振ってみるか。


ヴィーノだけ、ダイスを振らずに関係性を表から選んでいました。やっぱり振ってみることにしたようです。

わかる。ダイス振るの、楽しいですからね。


ヴィーノ:42です。

GM:42は、「幼なじみ/同郷」ですね。

アラーイス:森ってこと?

ヴィーノ:家を追われて、アラーイスの森に来た……? 丁度、アラーイスが健康になった辺りで出会ったんじゃないの?

アラーイス:健康になった辺りでしか出会えないんだよ、年齢的にも。

ヴィーノ:オレは7年前に家を追われて、森とか下町とかで過ごして、最近復讐に失敗して旅に出た。


GM:(お、そういうことなら)じゃあ、皆さん関係性が決まったようですので、今度は自己紹介をして貰います。自己紹介は先ほどと逆に、ダナ、アラーイス、ヴィーノの順にやってみましょう。

ダナ:ダナ・エスコバル。40歳のドワーフの女性です。盾神たてがみイーヴの神官プリーストで(2レベル)、内面から湧き上がる魅力があるらしいです(照れ)。これは幼少期の経験表の結果で、不動の心のなせる業とのことです。あと、ちょっと目的があって旅をしています。護身の心得として戦士ファイター技能も1レベル持っています。次はアラーイス?

アラーイス:名前はアラーイス・アル・ニールです。好きなように呼んで。イルとか、ニールとか、アルでもいいよ。50歳のメリアの男性です。性格は穏やかで好奇心旺盛。あと、健康優良児です。

GM:健康優良?(※50歳)。一時期病気だったんですよね。

アラーイス:はい。14歳の時に大病を患ってます(2回目のハプニング表にて)。その後、健康になったので(3回目のハプニング表にて。体質が改善され、以前よりも健康に)、故郷から出てきました。夢は最高の冒険者になることです。頭に睡蓮の花が咲きます。

GM:技能は妖精使いフェアリーテイマーが2レベルですね。

アラーイス:そうです。あと学者セージを1レベル持っています。ヴィー(ヴィーノ)とは同郷らしいので、彼のことを恩人と思っているダナちゃんを放っておけないというか……心配です。

ヴィーノ:(笑)

GM:あ、そういう意味で心配なんですね(笑)。騙されていないかという?

アラーイス:(ヴィーノのことは)そんなに悪い奴だとは思っていないんですが(焦)、ダナちゃんがピュアすぎて心配というか。

GM:ヴィーノとアラーイスは同郷だから、お互いがどんな性格か知ってるわけですね。ダナはこの街で二人と初めて知り合った?

ダナ:最近知り合いました。何か、助けて貰ったんだと思います。

GM:なるほど。では最後に、ヴィーノの紹介をお願いします。

ヴィーノ:ヴィーノ・クローデル。人間の男性で17歳です。技能は密偵スカウトが2レベル、剣士フェンサー野伏レンジャーが1レベルずつ。クローデル商会というマ〇ィア……、やばい商売をやっていた家の息子で、ブイブイ言わせてたけど、親が死んで家を追われてからは転落人生を送ってます。家を乗っ取った相手に復讐しようとして失敗してます。

GM:アラーイスとは一緒に故郷から出てきたんでしょうか?

ヴィーノ:家を出て森で過ごしていた頃に出会ったと思います。どうしよう、この「森が燃えた」設定はなくした方が良い?

GM:冒険に出た理由表の「故郷にいられなくなって」を、野宿していたときに森が燃えて、犯人だとされたからってことにしたんでしたっけ?(火事はヴィーノが原因なのか、真偽は不明)

アラーイス:野宿をしていたヴィーノが森を燃やしたのが心配で、一緒についてきた。

ヴィーノ:復讐しようとして失敗して、そうこうしている内に住処にしていた森が燃えて、「仕方がない、冒険の旅に出るか」ということになりました。

アラーイス:僕は(メリア長命種視点で)大病が治ったばかりなので、今は冒険に対する憧れが強くて、世界が輝いて見えてます。

ヴィーノ:そうなんだ。オレの世界はどす黒く汚れているので。

GM:対照的ですね。

ヴィーノ:住む場所がなくなったから、よし、誰か道連れがいた方がいいか、という感じで。冒険者として金と名誉を手に入れて、家を取り戻したい。

GM:おおーー! それが最終目的?

ヴィーノ:そうですね。とりあえず小金を貯めていこうと思っているが、組んだ人達が借金まみれという。

GM:どういうことなの……?(笑) 逆に金を貸す羽目になったり?

アラーイス:借金はないよ、1ガメルも。

ヴィーノ:あ、本当?

アラーイス:所持金も0Gだけど。買い物上手に使い切ったよ。

GM:では自己紹介はこのくらいで。いよいよシナリオの導入に入って行きましょうか。

PL一同:はーい。


さあ、そんな個性的な経歴と性格を持つ面々が揃いました。果たして、どんな冒険が待ち受けているのでしょうか!?

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