音楽
青年が鳥取砂丘を訪れたときのこと。
心を無性に震わせる音楽が、ふいに、青年の耳を襲った。
最初、青年は波の音かと思ったが、その音楽は、青年の脳内にだけ響いていた。
音楽が聴こえてくる方角、海の先にある大陸へ出かけ、その正体を確かめたいと、青年は思った。脳内を駆け巡る音楽に酔いしれながら。
青年は大陸に渡り、音楽が
音楽に導かれるまま、西へ西へと旅をした結果、男は地球を一周して、数十年ぶりに鳥取砂丘へ戻って来た。
男の脳内には、この世のものではない、勇壮かつ甘美な音楽が鳴り響いていた。
旋律の変化に合わせて、旅の思い出が脳内を駆け巡る。鮮明に。次々と。
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