第21話
「お、おい、おまえ、どこ触ってんだ...!
俺の身体にベタベタ手を這わせるな...!」
「え、いいじゃん!これはさ前戯?ってやつだよ!
手慣れてるでしょー?私!
元カレとイチャイチャしてさー、どこを
どーすれば気持ちよくなるか、
色々と勉強済みなんだから!
自信あるの...!シンジのこと、滅茶苦茶気持ちよくさせてあげれる自信がさぁ!」
暗いが。
ユーコが、微笑んでた。
白い歯を見せてた。
「元カレ?」
「うん。藤島君とはもう別れた。
今は私、幼馴染のシンジひと筋だよ...!!」
「今は、シンジのことしか考えられない...!」
「シンジを私のモノにしたい...!」
怖かった。
なんか、俺はモノじゃないし。
そのお前の所有物みたいに言う言い方って、
本当どうかと思う。
それに。
俺にした仕打ちとかそんなのもう
チャラになってるみたいな、顔で
過去のことはいいじゃん、みたいな
ノリで。
俺の上に馬乗りになって俺の顔に自分の顔を近付けてきて。
今にもキスしようとしてくる様が。
俺はガチで頭にきてた。
「マジでやめろ...。俺の身体から、今すぐおりろ...」
「え、なんで?」
「シンジ。もうやる気じゃん。
だって、こんなに硬くして...」
つつーと、ユーコの右手が。
俺の身体を這っていた。
好きな女なら、
それだけで、ゾクゾクっとくるもんだが。
相手は前は好きだったけど、
もう気持ちが冷めちまった幼馴染。
だからな、ユーコが俺に対してやってることは。
気持ち悪い、以外の何物でもない。
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