とりあえず浮かんだ小説をかき集めてく小説集

鮭川のフレーク

第1話 これからの季節

春汰「さーくらっちー?大丈夫だから、黒い霧解いてー?」


コンコンと頑丈な霧で守られている白い髪の彼を見つめながら言う。


あ、俺っち達は色んな邪魔や大きな壁がたち塞いだりしてもう諦めようとしていたときようやく念願のお付き合いを成功させてから数ヶ月のこと。


3日前の夜、捕食種(俺っちでは無い別の野郎)に喰い殺す前におもちゃにして弄んで昔のトラウマを思い出させて、錯乱状態。

この霧の壁なら、叩き割れるだろうと思うが今すれば、正しく異型化(ゴールディー化)して、地下に閉じ込めることになるのは、把握してる。


これは困ったぞ〜?

桜ちん、あの時のトラウマのせいで、誰にも触られることを拒んでる???


ますます心配になる白くてガリガリの体。

君は喰種じゃないから病弱で、下手すれば他の人間より弱い。下手すれば、病死してもおかしくないのにご飯すら食べない。


ご飯は、もちろん俺っちが好き好んで食べるあっちの人肉じゃない方の、桜ちんが好きなものを用意してるのに、怯えてばかりで霧の守りから出できてくれない。


いや、そもそもそんなになる位のトラウマになってもおかしくないし、あの精神の弱さからしていつ自殺なんてことをしてもおかしくないのに。


でも、自殺しないだけ偉い方だなー。なんて思いながら霧の守りを触れてみた。


そんで、よく耳を傾けてみれば怖くて、俺っちの名前連呼しながら助け求めちゃってるし。

そんなになるくらい彼にとって、一生の記憶の傷となったんだから、そいつは見つけ次第生かさない。


桜「怖い、、死にたくないよぉ、、、春汰さん、、、助けて

やだ、、、死にたくない、いたいのやだ、、、、」


こんなにグズってるからには、もう精神も持たないね〜。

そこで、武器を持ってて自殺されるのが、何より嫌だから静かに霧の守りを叩き割った。


すると、叩き割られたのに気づきこっちを向いた。

いや、これはトラウマ蘇る並の恐怖だよな〜。


桜ちんは、あまりの恐怖に耐えきれなくなってその場に嘔吐するわ、触れられて慣れるまでの間が、虐待に怯えた子供並に暴れて、せっかくの綺麗な白い瞳に肌が目の下をパンパンに真っ赤に腫れるくらいに泣いていたのが、心痛すぎた。


「生きようとした君は、今まで殺してきたやつより偉いよ。」


こんな言葉かけたところで全く通用しないのはわかってるけど、一応声は聞かせてあげた。


その途端に、過呼吸が悪化した。

そりゃそうだ、怯えている生物から必死に身を守ろうとしてるのに、身を守る能力を破壊されてもう1回作るメンタルもないんだから、きっとこうなるはず。


俺っちだったらそんなんなるのは、確定だもん。


桜「助けて!!!

やだ!!まだ死にたくない!!!殺さないでっ!!!!!」


春汰「大丈夫〜、大丈夫〜。

桜ちんを痛めつけるようなやつはいないよ〜。」


背中を優しくさすってやると、おかしな呼吸をしだした桜ちんを呼吸を整えさせようと息の仕方を教える。


桜「たすけっ、、、ヒュゴッ、、、ゲボ、、ゴホッゴホッ 」


春汰「ほら、呼吸俺っちに合わせてみ〜?

ほぉら〜、楽ななってくるっしょ〜?」


桜ちんに、どこまで声は聞こえてるのか分からないけど、呼吸は元に戻りつつあった。


春汰「すって〜、はいて〜

すって〜、はいて〜」


桜「ヒッハュ、、、ハッ、、、ヒュッグ、、、ゲホゲホッ、、、、」


合わそうとしてるけど、まだ過呼吸は収まってないようだね。

もし、君が救えたら俺っちどれだけ支えになれるかな。


それで、君がみんなに見せてた笑顔を早く俺っちに見せて欲しいな。


春汰「さくらちん。

早く、、、元気を出して、、、」


腕の中でガタガタと俺のする呼吸に合わせようと呼吸をしている桜ちんを少し強く抱きしめてた。

_______________

アラミス「はーーーーーるーーーーたぁぁぁあ???」


目の前には、鬼の角が今にも生えてきそうくらいにおっかない顔をしているボスの右腕のアラミスが、睨みつけてきた。


あは、これどうしたらいいのかな?

今は首根っこを掴んでいないもう片方の腕で、殴りかかってきそうな程にビビってた。


え?俺っちが今どこでなんで何をしてるかって?


フラレル「こいつに病院を探して見せろなんて無理なこと言うのはやめとけ。

捕食種ってだけで何ヶ所も出入り断られまくってるんだぜ?」


アラミス「だからといってだな!!!

報告も無しに数時間もあのままにさせようとしてるこいつもこいつだぞ!?」


永橋病院の個室の病室にいる。

そして、今フラレルちんと曖ちゃんとアラミスと俺っち、今は眠ってなかなか起きない桜ちんを含めた5人が今いる。


アラミス「こいつに任せると何でもかんでも、桜が異型化させそうな環境になるな、、、」


曖「だからといって、他の奴らに任せると気を使わせるしな。」


呆れて、ベットの方を見つめてた曖ちん。

こんなふうに笑ってたけど後悔してる。


もし、俺っちが捕食種っていうクソくらいな存在じゃなかったら桜ちんをすぐ病院に連れてって、生きさせることが出来た未来もあるかもしれなかったのに。

もしかしたら、桜ちんをあんなに苦しめることなく苦の鎖から解放できたかもしれない。


それから、毎日あの時襲ってきた喰種の集団に怯えて「助けて」と狂って、泣いた声が耳を焼き付けた。


こんなことがあったせいで夜、桜ちんがストレスで心臓が停止したそうだ。

奇跡的に命は、助かったもののそろそろ限界を迎えていた。


春汰「さーくらちん。」


声をかけると桜ちんは、疲れた笑みでにっこりとほほ笑みかける。


微笑みかけるというよりも 、無理やり作った笑顔というのが正しいんだよね。


桜「どう、、したんですか?」


さっきまで泣い手脅えていたのか、目元が真っ赤に腫れ上がっていた。


その時からか、俺っちの中のなにかがプツリと切れた。


春汰「1人、怖い思いさせてごめんね。

大丈夫。俺っちがあいつらをもう二度と地上に足を付けれないようにしてやるから。


モウダイジョウブダヨ。桜ちんのことはオレッチが守る。」


怒りに燃えていたせいもあってか、言葉すらまともに話せていなかった。


なのに、怒りが言葉になるより先に感情となった。

______________

ということで、元々居た詐欺幹部に殴り込み☆


宝飯「んぉ?

春汰か。きょーはどうしたんだよ。

まさか、ボスに用事か?それとも〜?」


春汰「そんなわけないっしょ〜☆

あのクソジジイのとこのくそ娘がついにやってくれたんよー〜!

どう始末つけるんだろうねぇ?」


宝飯とその次の週にご飯食べに行ったんだけど、その時俺っちの目が殺意ムンムンでボスごとやるんじゃないかって言ってたくらいだそうだ。




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