2021年4月11日 08:24 編集済
第1話完結への応援コメント
企画に参加していらっしゃるのを見て、短めの作品だったので拝見に来ました。 散文詩のようですね。でも小説としてそれなりに出来上がっていると思います。全体の構成、流れ、テーマ性などはしっかり書かれていて、その点で不足があるとは感じませんでした。この短さで「ちゃんと始まって、ちゃんと終わる」小説を書くのは大変なことなので、これはもう、素直に賞賛します。 では企画に沿って文章的なことを幾つか申し上げます。 最初の書き出し、一文目を受けて、二文目を「確かに」で繋げているので、一文目が二文目の「原因、理由」になるはずです。しかし、「学生は楽しそう」が「挑戦しようと思えばできる時期」とはそういう関係になっていません。ここで意味が通じないな、と感じます。 文を書くときには、そういうこと(文章や言葉の関係性)も考えて書いてみてください。 また一文目では、「~という風に」が実は文としては無駄になっています。ここは「~と言われる」だけ言いたいことは通じます。これと似た「無駄な一言」が全体的に多く見られました。 例を挙げると……「結構うまくかけたなんてことを考えていると」は「結構うまくかけたと考えていると」で済みます。 これらは、口で喋る時のような言葉の繋げ方(口語体の書き方)をしているように思いました。文章でこれをやると、全体が間延びして、意味が読者に伝わりにくくなります。迂遠になるということです。あまり断言・断定しない小説は読者の心に刺さりにくいものです。 この他、「何か人のような何かが空を飛んでいる」は「何か」が重複しているので片方不要ですし、そもそも「人が飛んでいる」と言い切っても不都合はないでしょう。ここも断言した方が、読者の印象は強くなりますし、次に主人公が試してみる動機付けを補強してくれます。(何かが重複したのは、単純ミスかなと思います) 「急な展開に驚きを隠せない。そんな展開に~」という一連の文も「展開」という言葉が被っています。二つ目の文は「それ(浮ける)なら、飛ぶことだってできるのでは~」等として、前の文を受けた表現にすればスマートに進められるでしょう。 それと、ここで「展開」という言葉を使うのが正解だろうか? という気もします。直観的には「出来事」の方がふさわしく感じます。「展開」だと、幾つかのことが連なった「流れ」を指し示すので、「絵を描いたことで身体が浮く」という全体を指してしまいます。それよりも「身体が浮く」という、ここで主人公が一番驚いているだろうポイントに絞るために「出来事」とし、読者の注目ポイントを拡げない方が良い効果を生みます。同じ理由で、「急な」は「突然の」くらいに言い換えた方が良いとも感じます。「急」だと、次に来るものが早いといった意味になるため、次に来るもの(ここでは宙に浮くこと)が予定されていたものとされてしまい、インパクトが薄まるのです。 ざっくりと、しかし長々と書きましたが、本質的には、「読者に読まれた時のことを考えて書けるようになったら、良くなる」という考え方で指摘をしています。文章の書き方というよりは、その前段階のことです。もし今、わけが分からなかったとしても、たぶんいつかは役に立つと思います。 前の方も書かれていますが、とても良い空気感を持った小説です。それをもっと効果的に「読者に伝える」ために、これが少しでも助けになれば幸いです。(長すぎることは素直にごめんなさい)
作者からの返信
フィードバックありがとうございます。現在、大学生で、レポート以外、何か小説で書くという経験が無かったこともあり、勉強になりました。 迂遠な言い方というのは言われてみると「なるほど」と思いました。 久保田さんの小説も拝見しました。参考に致します。
2021年4月11日 02:35
すごく雰囲気あります。もう少し改行して、空間を読み手に意識してもらえるようにすると、もっと画用紙の余白が伝わって良いのではないでしょうか。偉そうですみません。
ありがとうございます。多少、読み手に対して、迂遠な表現になっているところがあると思います。 改行の置き方の問題もそれに当てはまると思います。参考になりました。
編集済
第1話完結への応援コメント
企画に参加していらっしゃるのを見て、短めの作品だったので拝見に来ました。
散文詩のようですね。でも小説としてそれなりに出来上がっていると思います。全体の構成、流れ、テーマ性などはしっかり書かれていて、その点で不足があるとは感じませんでした。この短さで「ちゃんと始まって、ちゃんと終わる」小説を書くのは大変なことなので、これはもう、素直に賞賛します。
では企画に沿って文章的なことを幾つか申し上げます。
最初の書き出し、一文目を受けて、二文目を「確かに」で繋げているので、一文目が二文目の「原因、理由」になるはずです。しかし、「学生は楽しそう」が「挑戦しようと思えばできる時期」とはそういう関係になっていません。ここで意味が通じないな、と感じます。
文を書くときには、そういうこと(文章や言葉の関係性)も考えて書いてみてください。
また一文目では、「~という風に」が実は文としては無駄になっています。ここは「~と言われる」だけ言いたいことは通じます。これと似た「無駄な一言」が全体的に多く見られました。
例を挙げると……
「結構うまくかけたなんてことを考えていると」は「結構うまくかけたと考えていると」で済みます。
これらは、口で喋る時のような言葉の繋げ方(口語体の書き方)をしているように思いました。文章でこれをやると、全体が間延びして、意味が読者に伝わりにくくなります。迂遠になるということです。あまり断言・断定しない小説は読者の心に刺さりにくいものです。
この他、
「何か人のような何かが空を飛んでいる」は「何か」が重複しているので片方不要ですし、そもそも「人が飛んでいる」と言い切っても不都合はないでしょう。ここも断言した方が、読者の印象は強くなりますし、次に主人公が試してみる動機付けを補強してくれます。(何かが重複したのは、単純ミスかなと思います)
「急な展開に驚きを隠せない。そんな展開に~」という一連の文も「展開」という言葉が被っています。二つ目の文は「それ(浮ける)なら、飛ぶことだってできるのでは~」等として、前の文を受けた表現にすればスマートに進められるでしょう。
それと、ここで「展開」という言葉を使うのが正解だろうか? という気もします。直観的には「出来事」の方がふさわしく感じます。「展開」だと、幾つかのことが連なった「流れ」を指し示すので、「絵を描いたことで身体が浮く」という全体を指してしまいます。それよりも「身体が浮く」という、ここで主人公が一番驚いているだろうポイントに絞るために「出来事」とし、読者の注目ポイントを拡げない方が良い効果を生みます。同じ理由で、「急な」は「突然の」くらいに言い換えた方が良いとも感じます。「急」だと、次に来るものが早いといった意味になるため、次に来るもの(ここでは宙に浮くこと)が予定されていたものとされてしまい、インパクトが薄まるのです。
ざっくりと、しかし長々と書きましたが、本質的には、「読者に読まれた時のことを考えて書けるようになったら、良くなる」という考え方で指摘をしています。文章の書き方というよりは、その前段階のことです。もし今、わけが分からなかったとしても、たぶんいつかは役に立つと思います。
前の方も書かれていますが、とても良い空気感を持った小説です。それをもっと効果的に「読者に伝える」ために、これが少しでも助けになれば幸いです。
(長すぎることは素直にごめんなさい)
作者からの返信
フィードバックありがとうございます。
現在、大学生で、レポート以外、何か小説で書くという経験が無かったこともあり、勉強になりました。
迂遠な言い方というのは言われてみると「なるほど」と思いました。
久保田さんの小説も拝見しました。参考に致します。