今日はとんだ入学式日和だったなぁ

@bansyu_satori

よくわからん

 今日が入学式だった、なんてのはほんと憂鬱でしかない。ただでさえ中学でも廃れていた人格だ。

 高校でもうまくやれない。気概が失せるのは必然的なのは百の承知で、新入生の喧騒が耳につく。


 俺は高校進学時で中学の知り合いどころか、同級生すら同じように進学することは叶わなかった。


 別段これはあまり気にしていないのだが、なんとなく癪に障る。何故だ。

 何故、俺は常時孤高に気高く生きなければいかんのか。それが理解しかねる。


 ただ教室で読書にひたっていただけでしかないのに。


 俺は目的の高校に父と一緒にきた挙げ句、俺のウォレットマンの親父と離脱して自教室へと向かわなければいけない苦行を強いられる。


 この俺に教室を向かわせてどうすればいいというのか、文部科学省。

 教室に赴けば、必ず鞄に隠し持っていたラノベを悠々と読んでしまうではないか。




 結局、よんだ。


 この結末はわかりきっていたし、担任教師が強面なこともどうでもよくなってきた。

 ふとストレスが混合した吐息をはく。


 そんな息は大気に吸い込まれ、目に見えぬ存在として浄化していく。その調子で俺も浄化したかったのは成就することはなく、陰陰鬱々と過ごしていたのは事実。


 入学式直前では、俺のひとつ前の席の女の子が遅刻するし、その子は案外顔立ちが整っているし、その子は体育館への入場時なんか列から離れちゃったりもして俺がその子を労るし。


 なんか疲弊しきったな、俺。

 きっつ。



 無事といっていいのかよく解らないものの、入学式および新入生への説明諸々は終幕を告げたんだ。




 いくつか感想を上げるとするならば、存外、美少女が多かった。なんてものしか思い浮かばない。

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