断章2 弱キャラまりあちゃん

 ~とあるお嬢様の手記にて(一部抜粋)~


 ムカつく、ムカつく、ムカつく、ムカつく!


 人前で妾にこんな屈辱を与えるなんぞ、プリントシール機め……将来絶対に根絶やしにしてやるわ!


 こんなコトなら下郎の買い物になんぞ付き合わなければよかったわ!


 ほんと最悪じゃ! 最低最悪の1日じゃ!









 ……ただまぁ、ジョーのアニキは最高じゃった。


 この腐敗しきった日本に今必要なのは間違いなくジョーのアニキのような真の男……いやおとこに違いない。


 とくに園児たちに機関銃を向けられながらも、それでも背筋を伸ばし毅然きぜんとした態度で絵本を読み聞かせるジョーのアニキの生き様は、まさに日本人の鏡じゃ。


 そういえば、あの下郎は『ジョーのアニキの過去作は19作くらいありますよ』とか何とか言っておったのぅ。


 そのうちの初作と10作目を持っとるとか何とか言っておったけ……。




 ……いや別に他意はないぞい?




 ただ何となく思い出しただけじゃからな!


 ほんと他意はないんじゃが……何となくあの下郎をイジめたい気分になってきたわ!



 うむっ、これは奴をイジめないとよく眠れない感じのアレじゃな!


 よしっ、しょうがないからわらわ直々に下郎の部屋を訪ねに行ってやろう!


 まぁその際? 下郎が妾にどうしてもジョーのアニキの初作と10作目を見せたいと言うのであれば、借りてやるのもやぶさかではないがな!


 さてッ! そうと決まれば、さっそく下郎をイジめに部屋へかうとするかのぅ!

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