第一章 中央大陸編 第一節 中央王国 第二項 鉱山の街
第64話 スキルショップ
「いらっしゃいませ~」
早速だがスキルショップに到着した。今考えればボスと戦う前にもスキルの書を買っておけばよかった。ファングウルフを結構倒してそれなりの金額を所持しているからな。
今考えても仕方がない、か。しかし、ここのスキルショップは始まりの街にあるスキルショップよりも少しラインナップが豊富だ。さっきはよく見てなかったがもしかしたらボーナスでもらったスキルの書〈選択〉はチュートリアルで選択できるスキル以外にもスキルがあるのかもしれない。
「すみません。この店で一番高い商品はなんですか?」
1度は言ってみたかった言葉だ。普段はこんなこと言わないからな。
「1番高いものですか。それならこちらの〈武器鍛冶〉〈防具鍛冶〉になります」
あっ。生産系のスキルが1番高いのか。ここは鉱山が近くにあるから特に鍛冶系統のスキルがそろっているのかな。
「そうですか。では、戦闘職が使えるスキルの中だったらなんですか?」
「それでしたら〈鎧砕き〉になります」
いかにもなスキルだな。今、検証班がまとめた報告書を調べてみたがこのスキルはチュートリアルで選べるスキルの中には入っていないようだ。これはアタリだな。
「〈鎧砕き〉ですか。ちなみにいくらですか?」
「こちらの商品は1000,000バースになります」
は!? 高すぎではないだろうか。〈鑑定〉の10倍の値段とか流石に私の全財産を使っても買えんぞ。その分強力だと言うことだろうが。名前からして硬い相手に有効そうだしな。この街の周辺にはVITが高い魔物が多いと聞くから最初にこのスキルがあればそこまで苦戦せずに済むということか。
普通ならここで金額が足りないから諦めることになるが、だが、問題ない。これをスキルの書で覚えればいいってわーけ。......私がこんなこと言うときもいな。
早速スキルの書を使う。流石に〈鎧砕き〉がないなんてことはないと思うが......よかった。ちゃんとあった。
〈鎧砕きを習得しました〉
ちゃんと習得できたようだ。スキルの書をドロップした時は外れだと思っていたが選択でスキルを習得できるならその効果は強力だな。ボスを最初に倒した甲斐があるというものだ。
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〈鎧砕き〉
防御を崩しやすくなる。また、VITが高い相手との戦闘においてわずかに補正
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ふむ、強いのだろう。また、曖昧な表現だが。習得する前に1回周辺の魔物と戦っておくべきだったな。これではどれくらい有効か分からない。まあ、気にしたら負けだレオたちもこのスキルを習得するだろうしその時に検証してもらえばいいか。
「お客様こちらの商品をお買い上げになりますか?」
「いえ、まずは先にステータスを上げることを優先したいので上昇系のスキルの書にします」
さすがに金がないから買えないとは言いたくないし、〈鎧砕き〉はもう習得したからそれらしい理由をつけてステータス上昇系のスキルを買うことにする。
「〈STR上昇〉〈VIT上昇〉〈MND上昇〉〈AGI上昇〉〈DEX上昇〉〈平衡感覚〉のスキルの書をください。」
全部で200,000バースだった。かなり多額の買い物をしてしまった。魔物の素材を売ってそれなりに貯まっていたがほとんど使ってしまったよ。まあ、後悔はないがな。
ついでに〈平衡感覚〉のスキルも習得することにした。他にもこの街にしかないスキルもあったがどれも私には必要ないものなので買うことはないだろう。〈盾強化〉などは不知火が欲しがるだろうが私が習得しても意味がないからな。
〈STR上昇を習得しました〉
〈VIT上昇を習得しました〉
〈MND上昇を習得しました〉
〈AGI上昇を習得しました〉
〈DEX上昇を習得しました〉
〈平衡感覚を習得しました〉
〈称号〈スキルコレクター〉を獲得しました〉
ついでに称号も獲得したみたいだな。スキルが10個になった時に獲得したから条件も習得数が10個になったときだろう。
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〈STR上昇〉
STRをわずかに上昇させる
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〈VIT上昇〉
VITをわずかに上昇させる
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〈MND上昇〉
MNDをわずかに上昇させる
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〈AGI上昇〉
AGIをわずかに上昇させる
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〈DEX上昇〉
DEXをわずかに上昇させる
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〈平衡感覚〉
平衡感覚が鋭くなりバランスをわずかに取りやすくなる
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〈スキルコレクター〉
スキルを10種類集めた証
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いい感じではないだろうか。ステータス上昇系のスキルは全部習得したので常時全パラメータにバフをかけているのと変わらないな。パッシブスキルは正義だ。
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