第13話 帰還

 始まりの街に戻って来た。

 結局アイテムの詳細が見れなかったので帰り道にいたホーンラビットを殲滅しながら帰って来ることになってしまった。今でも腹の虫が治まりませんがね。少しくらいアイテムの詳細を見せてくれても良いじゃないか。

 ただ、殲滅ついでにレベルが上がったのは幸いか。


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NAME:ゼロ

RACE:デミヒューマン LV8

JOB:神官 LV8

SP:0

JP:40


HP:40/60

MP:23/156

STR:10

VIT:10

INT:44〈+8〉(+2)

MND:16(+2)

AGI:10

DEX:10


オリジナルスキル

〈白黒LV1〉


スキル

〈光魔術LV8〉

〈闇魔術LV8〉

〈書術LV3〉

〈INT上昇LV8〉

〈魔力操作LV8〉


称号

〈チュートリアル完全達成者〉

〈ゴールドハンター〉


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 今回はSPをINTに全てつぎ込んだ。極振りは愚かなことと思われがちだが個人的には強いから有りだと思う。

 しかし、このレベルになるとホーンラビットでは経験値がおいしくないな。それにホーンラビットもかなりの数を狩ったから飽きてしまった。そろそろ狩り場を変えるとするか。


光魔術

LV8・・エンチャント・ホワイトアップ


闇魔術

LV8・・エンチャント・ホワイトダウン


 今のレベルを見て分かる通りホーンラビット・ゴールドのおかげで他のプレイヤーより一足先にレベルが上がった。本当にホーンラビット・ゴールド様々だ。


 今回追加されたアーツである光魔術のエンチャント・ホワイトアップはこのアーツを掛けた対象へのHP回復効果を増加させるものだ。特にタンク職の味方に掛けたりするアーツだ。

 次の闇魔術のエンチャント・ホワイトダウンは光魔術とは逆にエンチャント・ホワイトダウンを掛けた対象へのHP回復効果を減少させるアーツだ。このアーツを上手く使えば相手のタンク職をより速く沈めることが出来るようになる。

 ちなみにだが書術などの武器スキルはLV5にならないと新しいアーツは習得しない。


 とりあえず冒険者ギルドに行って依頼の達成報告をするとしよう。今回の狩りでは14体のホーンラビットを倒したので1,400バースだろうか。

 ドロップアイテムを売ればもう少し高くなるかもしれないが、そろそろ装備を新調しないとヤバいので売ることはできない。はぁ、全く鑑定の購入金額に届かないな。


「こんにちは。依頼を達成したのですがどうすれば良いですか?」


 さっそく冒険者ギルドに入って依頼達成の報告をする。もちろん受付の女性は猫耳嬢だ。


「お疲れ様です。......はい、確認いたしました。今回の報酬はホーンラビット1体につき100バースです。ゼロ様はホーンラビットを14体討伐しているため合計で1,400バースとなります。報酬金は冒険者カードに支払われます。また、いらない素材は隣の買取所にてお申し付けください」


 きっちり、1,400バースだ。余りにも金が足りなすぎる。これじゃ100,000バースはまだ先の話になりそうだ。

 後でスキルショップの店主であるおばあちゃんに値段交渉でもしてこようかな。何か手伝いとかしたら案外割引とかしてくれそうじゃないか。


「分かりました。後、次の依頼を受けたいのですが大丈夫ですか?」

「はい。もちろん問題ありません。どの依頼を受けますか」

「それじゃあ、ラッシュボアの討伐依頼でお願いします」


 ラッシュボアは今のレベルでは少し苦戦すると思うが白黒を使えばなんとかなるだろう。それでも短期決戦だと厳しいだろうが。

 ではなぜこの依頼を受けたかだって? それはもちろん依頼内容が素晴らしかったからに決まっているじゃないか。


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ラッシュボアの討伐 推奨LV7以上


報酬 

ラッシュボア1体につき1,000バース


備考

ラッシュボアの肉は1つにつき500バースで買取


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 1体につき1,000バースだぞ。それにラッシュボアの肉は500バースで買い取って貰えるから上手くいけば1体につき1,500バース稼げることになる。もうこれは周回するしかない。


 しかし、ラッシュボアはタンクがいないと戦うにはかなり苦戦させられる。もし間違えて一撃でも受けようものなら即死覚悟の相手だから死なないように気をつけなければいけない。

 だが、今の私ならそこまで心配する必要は無いだろうな。なぜなら、やる気が違うからだ。今の私は金の亡者ぞ。

 しかし、本当なら鑑定のために今直ぐにでも狩りに行きたいところだがMPが心もとないので街の散策でもするとしよう。ついでにこれから世話になる生産職のフレンドに挨拶でも行くとするか。

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