第19話(1/2)

 先輩が就職して、一週間が経過した。

 私は、先輩からのプロポーズを待ち遠しく待っている。



 会社にて。


 「茂くん。ここの資料に間違いがあるわよ」


 「えっ。あっ!はい。すいません」


 「私は、社長の友達だからと言って、贔屓ひいきしたりしないからね。しっかりしてよ」


 俺は今、自分よりも五歳も年下の女性に怒られている。

 この人は、俺の直属の上司——鈴木すずき専務。

 

 坂守の会社は完全、実力主義。

 年齢が若くても、実力さえあれば、最短で入社一年で専務になるという実績がある。ちなみに、その実績を作り上げたのは、鈴木専務だ。

 

 「だいたい、優秀な部下が欲しいって頼んだら、なんで入社したての、おっさんを私の下につけるのよ」


 イライラしている、鈴木専務。

 その文句は、坂守に言って欲しい。


 「お前、いずれ俺の右腕になれる」などと、中二病くさい事を坂守が言って、鈴木専務の下で学べと指示を出したのだから。

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