第8話
「おかえりなさい」
「帰ってなかったのかよ」
「先輩、ひどいです」
いつもは静かな我が家だが、今日は違う。
バイトを終えて、家に帰ると、橋本さんが出迎えてくれた。
「家に帰らなくていいのか?」
「大丈夫です。先輩が仕事に行っている間に家に戻って一週間分の荷物を持ってきました」
・・・本当に一週間同居する気でいるのか。
「じゃあ、先輩。お風呂にします?ご飯にします?そ・れ・と・も―」
「お風呂で」
「ちょっと、先輩」
橋本さんが馬鹿な事を言う前に、話を切り上げた。が、
「やっぱり、シャワーを浴びてからですよね」
何故、そうなる?
「俺、本当に約束したのか?」
「何度も言ってるじゃないですか。約束しましたから」
うーん。記憶がないだけにしてないと言い切れない。
「・・・なら、約束追加だ。一週間の期間中にR18に該当するもの禁止!」
「はぃ?!」
目を見開いて驚く橋本さん。
「なんでですか?」
「それは、実際に付き合っている訳でもないし、今はお試し期間で同居しているみたいなものだろ」
「ぐぐぐぅ。嫌です!」
「それなら、約束はなかった事で」
ここまで俺が言うと橋本さんが折れて、「分かりました」と言った。
「・・・別にHな事しなくたって、先輩を骨抜きに出来ますし・・・」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます