第31話

 学校を卒業したばかりだと話していたので、この時は高校を卒業したと思っていた。


 まさか彼女が、中卒だとは思いもしなかった。


『ンゥ……、神崎亜蘭か……。

 18歳ねェ……』

 社長は唸るように呟いた。


「ハイ、どうでしょうか。彼女!!

 スタジオへ入社できますか。

 僕が保証人になっても構いませんから」



『お前、マジであの子に手を出すなよ!!』

「えェ……、あ、ハイ!!

 もちろん手なんか出しませんよ」

 ヤバいかな。黙ってキスをしてしまったけど。



『悪いことは言わない。ポー……!!

 お前のためだ!!』


「え、僕のですか……」


『あァ……、あの子と付き合うと……。

 お前がブッ壊れ事になるぞ!!』

 


「僕がブッ壊れるッてェ……。

 どういうことですか」



『まァ良い!! 明日、あの子を連れてこい。ちゃんと契約書を交わそう』



「マジですか。良かった……。

 亜蘭も喜びますよ!!」

 その夜は、それで済んだ。



 しかし翌日、大事件が起きた。








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