第23話 計り知れない天才がいる
「ンゥ…、マジかよォ……🤨💦」
社長も半信半疑だ。
当然だろう。
たった今、動画を見た僕だって信じられない。
社長は僕から動画を受け取り、パラパラとチェックした。
「……」最後まで動画を見終わると、大きく息を吸った。
空いている席につきコツコツと動画をトレス台でまとめ、もう一度チェックした。
何度、確認しても同じ結果だ。
「これを……、あの子ひとりで」
社長も信じられない様子で呟いた。
さっきまで酔っ払っていたのが嘘のようだ。
「ええェ……、それもたったの十時間足らずで……」
頷いたモノの僕だってキツネにつままれたような気分だ。
「これェ……、あの子が描いたの?」
ショコタンはスケッチブックを取り出してパラパラとめくって見ている。
「ええェ、そうです……」
「フフ……、社長!! いっその事、あの子、原画にしたら、面白いンじゃない。
動画じゃ勿体ないでしょ」
ショコタンは愉しそうだ。
「うゥン……、まだワンカットしか動画を描いてないンだぞ!!」
渋い顔をして見せた。
さすがに、原画を任せるのは無理だろう。
「だって、これ見たら、私だってやる気無くすわよ……。ねえェ、ポー!!」
「ハァ、そうですね」僕も頷いた。
僕がアニメーターとして過ごした十年間をあっさり抜いていった。
世の中には常人には
その事を痛感した。
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