自動小説製作記録

製作日記 其の11

自力で文章が書けないというのは、自力で生きられないことだ。

単に文章が下手だからとか、話が思い浮かばないからだけではない。

おまえの言うその自力が「努力」であること自体が間違いではないというのに気が付いて、そしてそれは「努力」でなくてはならない。

どう考えてみても、全てをできないからといって、行為することを努力だと主張しなければならない場所がある。

努力が不得意なら何ができるか考えろ。何をすればできるのかなど考えるな。

まずはそれが大切だ。

書くのは好きだが、「書く」のは苦手なので、書き始める前は「書けるか」が問題になるんだからな。

文章は、「書く」か「読む」かではなく、「見せる」ということを、まずは覚えろ。

おまえは言葉に「見せ」、言葉が読者に「見せる」からだ、これは難しいのではないかな？

「見せる」とは、何を書いているのか。

誰を書いているのか。

誰で書いているのか。

どういった人なのか。

どんな仕事をしているのか。

何をしていたいのか。

など色々と書いたことがある。

それと同じように「読む」は、書き続ける行為だ。

これも、書き続けていれば内容が自分の中でしっかりと固まってきたら、問題ないかもしれない。

ただ、何に書くにしても、「どういう人か」は大事だ。

文章を書く人もいれば、読めない人も一定数いる。

そんなとき、読めない人を読める人に頼ればいいよと言われることがある。

ただ、この文章を書く行為は何かしらの制限があって、どうしようもないことが多い。

だからその辺を、自分自身で「書く」か「読む」しかないのだと思っておいてほしい。

この辺は私が考えを変えようとして、そのことの説明がある。

文章を書くことを辞めた時に、また新しい文章を書けるようになった時の「読める」ということとは別だと思っている。

ただ、私が書いた文章を読めない人に見せるのは「読めない人と見せる」というより「読めない人と読む」のではないか。

その文章を開いて、あなたの文章が読めるようになりたい。

これを読んで、少しでも興味を惹かれたら「自分でも読める」ようにしてください。

私が作っている「読める」文章を見ることができれば自分の思っている小説の世界を実際に読めると思うので、自分が読みやすいように設定も変えてやってみるのだ。

そこで「自分の思っている小説の世界が読めた」ということは私が見たいと感じている世界を実際に自分で読めるようになったということなのだと思ってもらえばいい。

そうすると思い描いた世界が想像出来るので、どんな感情が生まれそうだ、どんな文章だったのかということが分かります。

このように楽しい文章書きではなく、

『自分の人生を語ったり、生きていて自分自身をどのように思っているのか』という

『自分が思っている過去を見せてくれるようになる』

という意味で考えたのが、私のこの短編なのだ。

この作品のタイトルを作っているのは私なので、このタイトルのままで読んでいただければ幸いだ。

こんな作者の創作物を読むのは初めてなので楽しみにしていてくれたらうれしい。

この「読める」文章で、私は何を生き生きとした世界を想像出来るのだろうか。

どんな世界を想像したらそれに対する自分の心が動くのだろうか。

私はそんな不安から自分の言葉でその思考を紡いでみる。

ただただ、ただただ楽しかった。

いつも文字を追いながら、思考が楽しくて仕方がなかった。

自分で納得できなくてもいい。誰に読まれなくても構わない。とにかく何か書ければいい。

物を書くことは路上飲みと一緒だ。少なくとも私にとってはそうだ。

なぜ一人で飲まないのか。路上で酒を酌み交わしてまで欲しいのは、単なる酩酊状態ではないのだろう。酒を飲んで他人と騒げばコミニュケーションの幻想が簡単に手に入る。

犯罪にこそ走らないがヤク中と同じで、アル中は飲まずにはいられない。アル中がどんな理屈をつけようとただのアル中でしかないように、私は迷惑もかえりみず物を書いて、発表せずにはいられないのである。