第3話 たいらな世界

 なぁ、君はこの世界についてどれほど知っている?

 ああ。その通りだ。

 この世界は平らで、極北に世界の起点はじまりがあり、極南に、君とわたしが向かっている方に、世界の先端おわりがある。この世界が終わる引き金があった場所だ。

 よく知っているな。

 誰かに教わったのかい?

 本で読んだ?たくさんの本がある場所?

 …ああ、それはたぶん学校と呼ばれていたところだね。

 どんなところかは、わたしは通ったことがないからうまくは言えないな。

 …うん?それは何だい?

 この世界の地図?

 学校にあったものかい。

 懐かしいね。

 今は、その半分近くが、消えてなくなってしまったな無となって消えた

 …ああ、そうだよ。

 昔行ったことがあるんだ。

 この世界のはじまりの場所にね。

 聞かせようか?

 構わないよ。

 蒼空が見えるまで、まだまだ時間があるからね。

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