読書文化④ 中学生期ー3

 中学生期最後の、個人的流行は、綾辻行人さんの館シリーズです。

 なんといっても、このシリーズはもう、たまらないですね。



 実はこれまで、あまりシリーズ物には手を出さないようにしていた節があります。

 メディアワークス文庫や新潮nextは例外ですが、例えば館シリーズのように、講談社文庫など、一般向けの小説のシリーズものは、あまり買っていませんでした。

 

 理由は簡単で、値段が高いこと、そして既にかなりの量の作品が出てしまっていること。

 

 しかし、その壁を打ち破って買った唯一が、上記の館シリーズになります。


 次の章で書きますが、この頃、漫画界の方で『うみねこ』シリーズを集めていました。あれは、いろいろな要素があって何とも言い難い所ではあるのですが、軸はミステリになります。

 うみねこは、アガサ・クリスティーの『そして誰もいなくなった』にかなり影響を受けているであろう作品ですが、その流れを受けて『十角館の殺人』が我が家に降臨しました。


 二度とあの時の、犯人が分かったときの衝撃を味わえないのが、残念で仕方ない。読んだ人ならわかってくれるんじゃないでしょうか……。

 新装改訂版とそうでないバージョンがありますが、新装改訂版が完成形だと思っています。内容は変わっていないそうです。でも、絶対に新装版の方が究極系だと言っていい。絶対に。


 内容同じなのになんでと思うでしょう。

 けれど読めばわかります。新装版では、ある一ページの重みが、変わっているのです。


 

 熱が入りすぎてしまいました。

 けれどそれだけ、面白かったんですよ。ほんとに。もうほんとに。


 ちなみに、個人的には、以下のような認識でいます。


・十角館はフーダニット

・時計館はハウダニット

・暗黒館、人形館はワイダニット


 最後に関してはちょっとどうかなと思ったところですが、一応こんな形です。

 時計館のトリックは、衝撃的でした。


 もちろん他にも奇妙な館は存在します。しかも、シリーズ最後の館(とされるもの)はまだ綾辻先生の頭の中にのみあります。

 ぜひ足を踏み込んでみてはいかがでしょうか。

 


 さあ、中学生期も終わり、新たなるステップに足を踏み入れるわけですが、その過程で、ある事件が起こります。

 最後にそれを話して終わりとしましょう。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る